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「ジェノサイドを防いだ」ネタニヤフ氏、批判相次ぐ国連で反論 ICC逮捕状の首相が語った演説全文

2026/09/25 ▶ VIDEO

 「イスラエルはジェノサイドを行ったのではない。ジェノサイドを防いだのだ」

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は9月24日、ニューヨークで開かれた第81回国連総会の一般討論演説で、ガザでの軍事行動に対する批判に、こう反論した。多数の代表が抗議の退席をするなか、冒頭から退席者を「道徳的な臆病者」と非難。演説は、国際社会からの追及に対し、自国の行動を徹底して正当化するものとなった。

 ネタニヤフ氏は、米国とともにイランの軍事力や核施設に打撃を与えたと主張し、トランプ米大統領への謝意を表明。残る人質を全員連れ戻したと述べた。一方、カタールやトルコ、一部の西欧指導者、ニューヨークのマムダニ市長を激しく批判し、イスラエルを非難する言説を「反ユダヤ主義」や「うそ」と結びつけた。

 演説を貫いたのは、「われわれは勝つ。ほかに選択肢はない」という言葉だった。1967年の戦争を前に兄から聞いた言葉を、2023年10月7日のハマスによる襲撃と、その後の戦争に重ねた。後半では衛星通信サービス「スターリンク」の端末を掲げ、イラン体制が倒れ、国民が自由になる日が来るとも語った。

ICCの逮捕状と、各国首脳からの批判を受ける立場で

 ネタニヤフ氏には、国際刑事裁判所(ICC)が2024年11月21日、ガザでの戦争犯罪と人道に対する犯罪の疑いで逮捕状を発付している。ICCが公表した容疑には、飢餓を戦争の手段として用いたことや、殺人、迫害などが含まれる。逮捕状の発付は有罪判決ではなく、同氏側は容疑とICCの管轄権を否定している。米国とイスラエルはICCの締約国ではない。

 今回の一般討論では、イスラエル政府への厳しい批判が相次いだ。ブラジルのルラ大統領は、ネタニヤフ政権がガザの女性や子どもに対して「ジェノサイド」を行ったと非難した。ヨルダンのアブドラ2世国王は、ガザの破壊とヨルダン川西岸の事実上の併合が、存立可能なパレスチナ国家の実現を妨げていると訴え、制裁や資産凍結、禁輸などを挙げて国際社会に行動を求めた。

 8bitNewsが本シリーズで取り上げたカタールのタミーム首長も、パレスチナ人の権利と、強い国にも弱い国にも等しく適用される国際法の必要性を訴えている。

 こうした演説と並べると、争点が鮮明になる。民間人の保護、領土の占領、戦争犯罪の責任を問う声に対し、ネタニヤフ氏は国家の存続と自衛、軍事的勝利を前面に出した。自国の軍事行動への批判と、ユダヤ人に対する憎悪を重ねる語り方も、演説の大きな特徴だった。

 どの言葉に根拠が示され、どの問いへの回答が残されているのか。強い一言だけを切り取らず、演説全体を読めるよう、以下に日本語訳を掲載する。

(※数値、事件の描写、他者への非難、領土や法的評価に関する記述は、すべて演説者の発言であり、本稿が確認済みの事実として認定したものではありません)

会場の混乱と、退席者への非難

〔議事進行役〕

 これより、イスラエル国のベンヤミン・ネタニヤフ首相閣下による演説をお聞きします。儀典担当者に、閣下をご案内するようお願いします。どうぞ総会でご演説ください。

〔拍手と歓声。会場からの発言の一部は、提供された書き起こしでは判読できない〕

〔議事進行役〕

会場の皆さん、静粛にお願いします。静粛にお願いします。会場の秩序を保ってください。静粛にお願いします。

〔ネタニヤフ首相〕

議長、ありがとうございます。

始める前に、一つだけお知らせします。まだこの会場を出ていない道徳的な臆病者がほかにもいるなら、今すぐ退席してください。

どうもありがとうございます。

〔歓声〕

「イランの核施設を破壊した」――自衛と世界の安全を主張

皆さん。

14年前、私はこの演壇に立ち、一本のレッドラインを引きました。イランの殺人的な独裁体制に、原子爆弾を開発させないと誓いました。イスラエルの破壊を狙う核兵器、世界全体を脅かしかねない核兵器です。

私たちは、まさにその誓いを果たしました。

ここで、皆さんが驚くかもしれないことを言いましょう。イランの核施設を破壊するのは困難でした。非常に困難でした。しかし私にとっては、首相として下した決断のなかでも、最も迷いのないものの一つでした。もし実行していなければ、私たちは皆、死んでいたからです。

究極の皮肉を聞きたいですか。イスラエルは自国を守ることで、今この会場から出ていった代表たちの国々の多くをも守っているのです。

実際、その国々の指導者の多くは、イランの核の脅威を取り除いたことについて、非公式には私たちに感謝しています。それほど驚くべき偽善は、ほかに想像しがたい。しかし、これこそが偽善なのです。

「領土ではなく、ユダヤ人国家の存在が争点だ」【03:35〜05:56】

私たちが絶滅の脅威に直面したのは、今回が初めてではありません。

1967年6月5日、イスラエルは、私たちを破壊すると公然と誓う敵に囲まれていました。

当時、私たちはユダヤ・サマリア、すなわちユダヤ人の歴史的故郷の中心部にはいませんでした。ガザにも、ゴラン高原にもいませんでした。

そう、シャラア氏。知っておくべきことがあります。ユダヤ人はモーセの時代からゴラン高原にいました。聖書を読めば分かります。

しかし、1967年の六日戦争前夜、私たちは、そのいずれの場所にもいませんでした。

私たちは、ごく細い土地にいました。今もそうです。アラブ世界全体の面積の、1%のさらに3分の1ほどにすぎない土地です。

それなのに、彼らはイスラエルを、この小さなイスラエルを、植民地主義だと非難します。ずいぶんな植民地主義ではありませんか。

誰が非難しているのですか。英国やフランスの人々も、そのなかにいます。冗談ではありません。植民地主義という言葉を生み出したのは、彼らでしょう。彼らの植民地は地球全体に広がっていました。植民地主義だって? いいかげんにしてほしい。また一つのうそです。

当時、私たちがいたのは、その小さな土地だけでした。西岸も、ガザも、ゴラン高原もありませんでした。問題になっていたのは、世界で唯一のユダヤ人国家が生き残れるかどうかだったのです。

この紛争の本質は、そこにあります。領土の問題ではありません。どのような国境であろうと、ユダヤ人国家が存在すること自体が問題にされているのです。

そして当時、まさにその時、私たちに侵攻しようとしていた三つのアラブの軍隊から、絶滅の脅威を突きつけられていました。

兄ヨナタンとの再会――「われわれは勝つ。ほかに選択肢はない」【05:56〜08:08】

その時、イスラエル人が何をしていたか、ご存じですか。

集団墓地を掘っていたのです。何千人、何千人もの犠牲者が出ることを想定し、私たちの死者を埋葬する準備をしていたのです。

当時、私は米ペンシルベニア州フィラデルフィアにいた、イスラエル人の高校生でした。戦争が始まる5日前、飛行機でイスラエルに戻りました。国全体が灯火管制下にありました。イスラエルは攻撃に備えていたのです。

私は兄のヨナタン、ヨニに会うために帰りました。兄は21歳の空挺部隊の将校でした。軍のほかの部隊と同じく、兄の部隊もすでに動員されていました。

兄を探しに行きました。空挺部隊はラムラ周辺の果樹園、オレンジ畑に野営していると聞きました。

そこへ行き、兵士たちに尋ねました。

「ヨニ・ネタニヤフがどこにいるか知っていますか」

「知らない」「知らない」

すると、一人が言いました。

「ああ、あの若いやつか。隣の果樹園にいるよ」

そちらへ行くと、長く並ぶ木々の向こうに、突然、兄の姿が見えました。兄は私を見て、本当に驚いていました。

「ビビ、ここで何をしているんだ」

私たちは駆け寄り、抱き合いました。そして、あり合わせの軍隊のコーヒーを飲みながら、私はずっと気にかかっていたことを尋ねました。誰もが気にかけていたことです。

「ヨニ、これからどうなるの」

兄は少し間を置いてから、私が決して忘れない言葉を口にしました。

「われわれは勝つ。ほかに選択肢はない」

その言葉を、昨日のことのように覚えています。

「われわれは勝つ。ほかに選択肢はない」

そして、私たちは勝ちました。

エンテベの人質救出と、兄の死

9年後、パレスチナ人のテロリストたちが、イスラエルに向かっていた旅客機をハイジャックしました。彼らはその飛行機を、ウガンダのエンテベに連れていきました。

ナチスのように、テロリストたちはユダヤ人の乗客を選り分けました。男性、女性、子ども、赤ん坊。イスラエルがパレスチナ人のテロリストを釈放しなければ、全員を殺すと脅しました。

そして1976年7月4日、米国の建国200周年の日です。現代史上、最も劇的な救出作戦の一つにおいて、ヨニは勇敢な兵士たちを率いてアフリカの奥地に向かいました。

奇跡的にも、彼らは103人のユダヤ人の人質を救出し、全員を故郷に連れ戻しました。一人残らずです。

突入部隊を指揮した私の兄は、この作戦で命を落とした唯一の兵士でした。

兄が倒れた場所に最近ヨニの像を建ててくれたウガンダに、改めて感謝したいと思います。

友人の皆さん。ヨニの言葉は、半世紀以上前と同じように、今も真実です。

「われわれは勝つ。ほかに選択肢はない」

10月7日の襲撃――「イスラエル史上最も暗い日」

このことが、2023年10月7日ほど明確に示された日はありません。イスラエルの歴史で、最も暗い日でした。

あの恐ろしい日、何千人ものパレスチナ人のテロリストが、ガザからイスラエルになだれ込みました。

知っておいていただきたい。当時、ガザにはイスラエル人は一人もいませんでした。民間人も、兵士も、一人たりともいませんでした。しかし、それは彼らにはまったく関係ありませんでした。

ハマスのテロリストたちは、ホロコースト以来、最悪のユダヤ人虐殺を行いました。家から家へと押し入り、至近距離からイスラエルの民間人を撃ちました。

彼らは残忍な喜びに浸りながら、それを行いました。殺人の様子をライブ配信しました。

誰を殺したのでしょうか。自分たちに仕事を与えていた隣人のイスラエル人です。ガザの境界でパレスチナの子どもたちを車に乗せ、がん治療のためにイスラエルの病院へ送り、その後、送り届けていた人々です。

こんな残虐さを想像できますか。このハマスの怪物たちは、ホロコーストの生存者を殺しました。親の目の前で、赤ん坊を生きたまま焼きました。私たちの男性を斬首しました。私たちの女性を残酷にレイプし、その後、殺しました。

あの日、彼らは合わせて1,200人のイスラエル人を虐殺しました。

人口1,000万人の国にとって、これが何を意味するか、お伝えしたい。人口比でいえば、24時間足らずの間に、4万人の罪のない米国人が殺されるのに等しいのです。

9・11の16倍です。この場所からそう遠くないところで起きた9・11が、16回起きたということです。

あの最も暗い日、敵は私たちが崩壊すると考えていました。しかし、私たちは崩壊しませんでした。立ち上がり、獅子のように戦ったのです。

「7つの戦線」で戦い、敵に打撃を与えた

この3年間、私たちの英雄的な兵士たちは、7つの戦線で、来る日も来る日も戦ってきました。

ニュージャージー州ほどの大きさの国で、7つの戦線を戦える国が、ほかにありますか。3年間、7つの戦線です。

ハマス、フーシ派、イラン、イラクの民兵組織、シリアの民兵組織、ユダヤ・サマリアのパレスチナ人テロリストたち。彼らは皆、地球上から私たちを消し去ろうと、手を組みました。

彼らは失敗しました。私たちは崩壊するどころか、そのすべてに壊滅的な打撃を与えたからです。

偉大な米国の友人たちとともに、イランの陸軍、海軍、空軍、核施設を打ち砕きました。

イスラエルはハマスをたたきました。私たちは激しい打撃を与えました。ポケベルを覚えていますか。あの出来事を覚えていますか。

一つ言えるのは、ヒズボラは間違いなく覚えているということです。

私たちの民間人に照準を合わせていた15万発もの弾道ミサイルやロケット弾。その膨大な兵器の大部分がどうなったか、ご存じですか。なくなりました。ヒズボラの指導者たちは死に、その闘志は砕かれました。

大物テロリスト、地上最悪の大量殺人者たち。イスラエル人だけでなく、米国人、英国人、何十もの国の人々を殺した者たちです。

〔人名判読不能〕、デイフ、シンワル、ハニヤ、ナスララ。そして私たちを破壊しようとした、ほかの何千人ものテロリストたち。彼らも皆、いなくなりました。

〔編集注:この人名列挙の先頭は、提供された書き起こしでは「Kamayi」となっており、確定できないため、そのまま判読不能とした〕

入植者暴力を「少数の非行少年」の問題と主張

生き残ったテロリストたちは、必死に立て直しを図っています。毎日、私たちの国民を殺そうとしています。

とりわけ、ユダヤの地、私たちの歴史的故郷で、私たちの国民を殺そうとしています。ちなみに「ユダヤ人」という言葉は、「ユダヤ」に由来します。そこは私たちの土地です。

彼らは私たちを殺そうとしています。道路を走っている平和な家族に対する襲撃未遂が、年間に何千件もあります。妊婦を撃ち、家族全員を撃ちます。

もちろん、こうしたことは国際メディアでもSNSでも報じられません。何もです。何も報じられません。

報じられるのは、ほんの一握り、150人ほどの非行少年たちです。石を投げ、時折オリーブの木を切り倒す。火をつけたこともあります。

私は、そのようなことを許せません。私的な制裁行為を容認しません。私たちは法治国家です。だから、シンベトに対応させています。

しかし、それが彼らの言う「入植者暴力」なのです。

犠牲者の数は、年間で2人か3人かもしれない。この問題が取り上げられてきた期間全体でも、死者は2人か3人かもしれない。それに対して、平和で、立派で、法を守る入植者たちへのテロ攻撃は何千件もあるのです。

なんという歪曲でしょうか。異常な執着です。

〔編集注:死者数と集計期間については、演説中の曖昧な言い方を残した。上記はネタニヤフ氏の説明であり、検証済みの統計として示したものではない〕

襲撃された父親たちと、家族への言葉

私は、この会場での議論を聞いています。各国の指導者たちが、本気でこの話をし、いかにも重大そうに「入植者暴力を容認できない」と言うのです。

あなた方は、自分が何を話しているのか分かっていません。

そして、聞いてください。2日前、いや3日前のことです。同僚のエマニュエル・マクロン氏に申し上げます。

6人の子どもの父親であるフランス国民、ネタネル・シュクルン氏が、16歳の息子と泉を訪れていた際、銃で撃たれました。ユダヤ・サマリアで、ハマスのテロリストがやって来て、至近距離から彼を撃ったのです。

彼が最後に発した言葉は、「逃げろ。逃げろ、息子よ。自分の命を守れ」でした。3日前のことです。

2日前には、ユダヤ・サマリアで、予備役の将校、予備役兵のネリア・ライター氏が、パレスチナ人テロリストの車にはねられました。今も、エルサレムの病院で生死の境をさまよっています。

私は、ここへ来る飛行機に乗る直前、その家族を訪ねました。

4人の子どもの父親であるネリアは、私たちの優れた駐米大使、イェヒエル・ライターの息子です。

3年前には、イェヒエルの長男モシェ、6人の子どもの父親が、ガザで爆発物の仕掛けられた建物を掃討していた際に命を落としました。

イェヒエル、わが兄弟よ。あなたの苦しみは計り知れません。イスラエルのすべての国民、そして国外の多くの人々が、ネリアの命のために祈っています。

それでも、この痛み、この苦悩があっても、私たちは屈しません。

襲われる前、ネリアは最近の投稿で、こう書いていました。聞いてください。

「私たちには、ほかに国がない。この国を守ることは、名誉だ」

ネリア、そしてイスラエルのすべての英雄たちに、私は神聖な誓いを立てます。あなた方の犠牲を、無駄にはしません。

私たちは国家を守り続けます。勝ち続けます。ほかに選択肢がないからです。

〔拍手〕

トランプ氏に謝意――「人質を一人残らず連れ戻した」

この野蛮な者たちとの闘いで、トランプ大統領以上の協力者はいませんでした。私は彼に感謝します。その大胆な指導力に感謝します。

彼は、米国、イスラエル、そして世界への巨大な危険に、果敢に立ち向かいました。

何十年も前から、彼は理解していました。「米国に死を」「イスラエルに死を」と叫ぶ狂信的なアヤトラたちを放置すれば、いずれ彼らは、その狂った願望を実行に移すということを。

だからイスラエルと米国は、自国を守るためだけでなく、文明を救うために、ともに行動したのです。

勇敢な米国のパイロットたちは、勇敢なイスラエルのパイロットたちと並び、イラン上空で共同任務を遂行しました。

米国とイスラエルは、残されていた人質を連れ戻すためにも協力しました。私たちは、一人残らず全員を連れ戻しました。

〔拍手〕

なぜ私たちは勝っているのか、と問われるでしょう。ヨニは簡潔に言いました。「ほかに選択肢はない」と。

この長い戦争を通じて、私たちの目標が揺らいだことはありません。勝つことです。

揺るぎない決意で勝つ。尽きることのない勇気で勝つ。

国内の結束と、イランのミサイルに耐えた国民

これがイスラエルだからです。一つの未来のために戦う、一つの国。右派も左派も、若者も高齢者も、信仰を持つ人も世俗的な人も。

私たちに意見の違いはありますか。もちろんあります。違いのない人々など、いるでしょうか。

しかし、重大な瞬間、私たちの運命が決まる瞬間には、私たちは一つになります。私たちを結びつけるものの方が、はるかに強いからです。歴史、価値観、勇気です。

イランが私たちの都市と民間人に降らせた、1,000発もの巨大な弾道ミサイルに耐えた、勇敢な国民の勇気です。

皆さんは今、国連の総会議場に座っています。1トンの弾道ミサイルが、たった1発、ここに命中したらどうなるか、分かりますか。この施設全体が消し飛ぶでしょう。

実際、そのようなミサイルが2発あれば、国連は壊滅するでしょう。

想像してください。1,000発もの巨大なミサイルが空から、自分たちの街に、自分たちの家に降ってくるのです。

私は、イスラエル国民の勇気に敬意を表します。

私たちの勇敢な兵士たち、ユダヤ教徒、キリスト教徒、ドルーズ派、イスラム教徒の勇気に敬意を表します。世界で最も道徳的な軍隊、イスラエル国防軍です。

「第8の戦線」は情報――カタールとアルジャジーラを非難

この3年間、勇敢な兵士たちは、7つの戦線で勇敢に戦ってきました。しかし、この戦争には第8の戦線があります。

真実をめぐる戦いです。

それは世界のメディアで、そして最も有害な形ではSNSで、繰り広げられています。

いくつかの外国政府が、私の国についてのうそを広めるために、何十億ドルとも知れない巨額の資金を投じてきました。最初にそれを始めたのが、カタールです。

何十年も前から、カタールは米国の大学や、アルジャジーラのような有害なメディアに、巨額の資金を投入し始めました。ちなみに、欧州でも同じことをしました。

目的は明らかでした。若者の心を洗脳し、イスラエルを憎ませ、米国を憎ませ、西側を憎ませることです。

このカタールは、10月7日のハマスの虐殺者たちを受け入れている国でもあります。

そして今、反ユダヤ主義的なうその新たな大規模拡散国となったのが、トルコです。

エルドアン氏を「暴君」と批判――エルサレムへの主張

エルドアン。エルドアンは暴君です。彼も、ハマスのテロ指導者たちを受け入れています。

何千人ものクルド人の民間人を殺し、アルメニア人のジェノサイドを否定し、記者や野党指導者を投獄しています。この点では、世界記録を持っているのではないでしょうか。比較は難しいですが、彼が一番だと思います。

彼は、EU加盟国キプロスの北部を違法に占領し、NATO加盟国ギリシャに対しても、繰り返し侵害を行っています。

今度は、シリアを支配しようとしています。

驚くことではありません。彼はほぼ毎日のように、イスラエルの破壊を呼びかけているからです。自分がエルサレムの支配者になると言っています。

いいえ、あなたがそうなることはありません。

ここは私たちの国であり、私たちの都市であり、私たちの永遠の首都です。

世界中の暴君たちが、私たちを脅かそうとしています。うそのキャンペーンで、私たちの決意をくじこうとしています。

しかし最終的には、軍事上の戦場と同じように、ユダヤ人は勝利するでしょう。

ガザでの行動を正当化――退避警告、食料、ワクチンを列挙

時間はかかるでしょう。うそを打ち破るには、時間がかかります。これほど明白なことを世界が認めるにも、時間がかかるでしょう。

ハマスがパレスチナの民間人を人間の盾として利用したこと。病院、学校、モスクを、テロの指揮所として使ったこと。私たちがガザへの搬入を認めた食料の多くを奪ったことです。

ハマスが、しばしば銃を突きつけながら、パレスチナの民間人を危険な場所にとどめるために、あらゆることをした一方で、イスラエルは民間人を危険から遠ざけるため、できる限りのことをしました。

私たちは、戦闘地域から避難するよう、何百万件ものテキストメッセージを送りました。何百万件もの電話をかけ、何百万枚ものビラをまきました。

いくつか質問させてください。

敵側の住民に100万回分のポリオワクチンを接種する、ジェノサイドを行う政権など、あるでしょうか。

ガザで200万トンもの食料が配布されるようにする、ジェノサイドを行う政権など、あるでしょうか。1人につき1トンです。

イスラエルをジェノサイドで非難するのは、今世紀最大のうそです。

どれほど大きなうそか、どれほどばかげているかを知りたければ、ジョン・スペンサー大佐の話を聞いてください。

軍事専門家の評価を引用し、「ジェノサイドの正反対」と主張

 彼は、ウェストポイントの市街戦研究部門の責任者です。世界有数、あるいは世界で最も優れた市街戦の専門家と考えられています。

 今日は、この会場に来ていると思います。スペンサー大佐。

 スペンサー大佐は、古代から現代まで、あらゆる市街戦を研究してきました。古代ギリシャからモスル、ガザに至るまでです。

 そのスペンサー大佐が、こう言っています。

 「イスラエルは、歴史上のどの軍隊よりも、戦争で民間人の犠牲を防ぐために多くのことを行ってきた」

 歴史上、です。

 私たちは民間人を守るため、数え切れないほどの措置を取ってきました。これがジェノサイドでしょうか。もちろん違います。ジェノサイドの正反対です。

 だから、私の国と勇敢な兵士たちについて、このようなうそを広めているすべての人々に言います。この会場に座っていようと、反ユダヤ主義的なニューヨーク市長の執務室にいようと、私は言います。

 恥を知りなさい。

 事実を歪めることを、恥じなさい。被害者と加害者を逆転させることを、恥じなさい。真実に唾を吐きかけることを、恥じなさい。

マムダニ・ニューヨーク市長への激しい批判

 マムダニ氏。あなたがこの街の市長に選ばれて以来、多くのユダヤ人が、ニューヨークで安全だと感じなくなっています。

 彼らは私に話してくれます。「これは、私たちの記憶にある街ではない。あまりにも急速に変わってしまった」と。

 それも無理はありません。

 あなたは、ハマス支援で有罪判決を受けた犯罪者たちを称賛しています。「米国は9・11を受けて当然だった」と言ったハサン〔姓は提供された書き起こしに記載なし〕のような人々を、友人としています。

 「米国は9・11を受けて当然だった」。ずいぶんな友人をお持ちですね。

 あなたは自宅に、あるパレスチナ人記者を招きました。その記者は、ハマスのテロリストたちがイスラエル人の人質を殴り、拷問する様子を撮影していました。そして後になって、その映像を公開しなかったことを認めました。誰を守るためだったでしょう。そう、テロリストたちです。

 あなたの妻は、10月7日の虐殺を称賛する投稿に「いいね」をしました。テルアビブは存在すべきではないという別の投稿にも、「いいね」をしました。

 あなたは、それらを非難することを拒みました。繰り返し、誤って、イスラエルをジェノサイドで非難しています。

 マムダニ氏、あなたは私がここへ来るのを阻もうとしました。私を黙らせようとしました。しかし、私を黙らせることはできません。真実を黙らせることはできません。

 そして、単純な真実はこうです。

 イスラエルはジェノサイドを行っていません。イスラエルはジェノサイドを防ぎました。

 私たちが止めなければ、それこそが、マムダニ氏のハマスの仲間たちが私たちに対して行ったことだったでしょう。彼らは私たちを一人残らず殺したでしょう。

世界各地のユダヤ人への暴力を挙げ、自衛と連帯を訴える

 あなたや、ほかの反ユダヤ主義者たちが、ユダヤ人とユダヤ人国家について広めるうそには、現実の影響があります。

 ニューヨークでは、ユダヤ人がシナゴーグへ向かう途中で脅されます。路上で刺されています。悪魔のように描かれ、標的にされています。ただユダヤ人であるという理由だけで、標的にされているのです。

 シドニー、マンチェスター、モントリオール、コロラド州ボルダーで、ユダヤ人が殺されました。ロサンゼルス、ロンドン、パリ、ベルリン、ワシントンDCでは、襲われました。

 世界の反ユダヤ主義者たちは、私たちの人々を恐怖に陥れようとしています。彼らに知らせたいことがあります。

 ユダヤ人が無防備な犠牲者として、虐殺の場へ連行されていた時代は、もう終わりました。

 今日、私たちには国家があります。今日、私たちには軍隊があります。今日、私たちには、自分たちを守る用意と意思を持つ人々がいます。

 だから今、世界中のユダヤ人に、一つのメッセージを送ります。

 顔を上げてください。誇りを持ってください。自信を持ってください。脅しに屈しないでください。立ち上がってください。

 そして、真実と正義を守りたいと願う、ほかのすべての皆さん。私たちの共通の文明を脅かす野蛮な者たちに対し、私たちとともに立ち上がってください。

西欧の指導者に「弱さ」「宥和」と反発

 しかし、率直に申し上げなければなりません。すべての人が立ち上がっているわけではありません。

 私たちは、それを目の当たりにしました。イスラエルとは違い、一部の人々、最近ではとりわけ西欧の人々は、立ち上がらないことを選んだからです。

 それらの国の指導者たちは、反ユダヤ主義的な群衆に屈することを選びました。弱さを選び、宥和を選んだのです。

 目の前にある悲しい真実から、目をそらすことはできません。自由世界の多くの人々が、自由を守ることを恐れています。

 私は彼らに問います。その振る舞いによって、あなた方には、どのような未来が待っているのでしょうか。

 民主主義諸国の連帯でしょうか。それとも、ムスリム同胞団でしょうか。

 これらの狂信的な思想の持ち主たちが、あなた方の航路を、エネルギー供給を、経済の生命線を締め上げていることに気づくまでに、あとどれだけかかるのでしょうか。

 皆さん、はっきり申し上げます。イスラエルの私たちは、ほかの人々が道徳的な眠りから覚めるのを待ちません。

スターリンク端末を掲げ、イランの検閲を批判

 私たちは前進します。未来をつかみます。

 医療、農業、人工知能、さらに優れた知能の分野で、驚くべき発展を切り開きます。そして、これらの素晴らしい革新を、人類全体にもたらします。

 イスラエルは、かつてないほど強くなっています。私たちは恐れていません。

 しかし、誰が恐れているかをお教えしましょう。テヘランの暴君たちです。

 そして、彼らが最も恐れているのは、自分たちの国民です。これほど長い間、これほど大きな犠牲を払ってきた、勇敢なイラン国民なのです。

 イランの体制は、とりわけ、国民がこれを持つことを恐れています。

〔通信端末を示す〕

 これは、スターリンクという通信機器です。人々が真実にアクセスし、選択を行い、思想の自由と言論の自由を行使できるようにします。

 だからこそ、イランの体制はインターネットの検閲に、何百万ドル、何十億ドルもの資金を費やしているのです。

イランの弾圧に「あなた方はどこにいたのか」

 議長。この機器を、あなたにお預けします。イラン代表団に渡してください。彼らがいずれ必ず亡命する時、自分たちの物語をSNSで自由に語れるように。

 外で抗議している人々へ。そして、この会場を出ていった偽善的な代表たちへ、私は問います。

 イランの暴君たちが、何万人もの武器を持たないイランの民間人を殺し、重い傷を負わせていた時、あなた方はどこにいたのですか。何千人もの自国民を殺し、傷つけていた時、どこにいたのですか。

 大規模な集会やハンガーストライキを組織しましたか。イランの国連代表部の前で抗議しましたか。

 それどころか、イランや中東全体で迫害されているキリスト教徒のために、声を上げましたか。

 いいえ。あなた方は、そうしませんでした。人権を掲げる抗議者のふりをしているだけだからです。

キリスト教徒の保護を主張し、イラン体制の崩壊を予言

 キリスト教徒について言えば、彼らが迫害され、追い立てられている中東のあらゆる場所で、その数が急減していることを、ご存じでしょう。

 ただ一つの場所を除いてです。私の国、イスラエルです。そこでは、キリスト教徒の共同体は成長し、繁栄し、成功しています。

 実際、私たちがベツレヘムから撤退した時も、あなた方は抗議しませんでした。私たちの統治下にあった時、住民の80〜90%はキリスト教徒でした。私たちはそこをパレスチナ自治政府に引き渡しました。

 そして今では、80〜90%がイスラム教徒です。キリスト教徒たちは追い出されました。

 あなた方は抗議しましたか。そのことについて語りましたか。何もない。まったく何もない。

 そして、つい最近のイランについても、あなた方は何も言いませんでした。イランについて、何も言わなかった。

 しかし、良い知らせをお伝えしたいと思います。

 あなた方の沈黙にも、偽善にもかかわらず、イランで驚くべきことが起こるのは、時間の問題です。

 人々の力が、権力を持つ人々を打ち負かすのです。

 私の言葉を、よく聞いてください。いつの日か、そして、その日は遠くないかもしれませんが、イラン国民は自由になります。

 その殺人的な体制は、自らのうそ、腐敗、残虐さによって倒れるでしょう。この邪悪な体制は崩壊し、私たちは皆、その日を祝うでしょう。

3,000年の歴史――土地、言語、信仰の連続性を語る

 皆さん。

 私の民族、ユダヤ人の物語は、3,000年以上前にさかのぼります。

 私たちは、同じ言語を話しています。当時話していたのと同じ言語を、今日も話しています。

 祖先たちが当時暮らしていたのと同じ土地に、今も暮らしています。ダビデ、ソロモン、イザヤ、エレミヤ。その土地は、私たちの土地、イスラエルの地です。

 私たちの預言者、私たちの使命、私たちの民族は、歴史のなかで独自の存在です。

 私たちの価値観は、何千年にもわたり、人類に影響を与えてきました。唯一の神への信仰。生命の尊厳。法の支配。平和を求める永遠の探求。正義を求める永遠の探求です。

 こうした神聖な価値観こそが、時代を超えて私たちを前へ進めてきました。歴史の困難を乗り越える力を与えてくれたのです。

マーク・トウェインの言葉と、「勝ち続ける」という結び

 偉大な米国の作家、マーク・トウェインは、125年前、それを最も的確に表現しました。

 近代のユダヤ人国家が再び生まれる、はるか前のことです。イスラエルの兵士たちが偉大な勝利を収める、はるか前のことです。

 彼は、こう述べました。

 「ユダヤ人は、あらゆる時代を通じ、この世界で驚くべき闘いをしてきた。しかも、両手を背中で縛られたまま、それを成し遂げた。

 エジプト人、バビロニア人、ペルシャ人は勃興し、世界を喧騒と栄華で満たした。やがて夢のように薄れ、消えていった。

 ほかの民族も現れ、しばらくは高くたいまつを掲げた。しかし、その火は燃え尽き、彼らはたそがれのなかに座っている。

 ユダヤ人は、そのすべてを見届け、すべてを乗り越え、今も変わらぬ姿で存在している。衰退も、老いによる衰弱も、精神の弱まりも、活力の衰えも見せずに」

 皆さん。

 何世紀にもわたり、私たちを破壊しようとした暴政は、繰り返し失敗してきました。神の御心であれば、これからも失敗し続けるでしょう。

 私たちが勇気を奮い起こし、決意を固めるなら、私たちは勝ち続けます。

 聖書にあるように、〔ヘブライ語の聖句〕、「イスラエルの永遠は揺らぐことがない」。

 理由は単純です。

 私たちには、ほかに選択肢がないからです。

 皆さん、ありがとうございました。ありがとうございます。

〔議事進行役〕

総会を代表して、イスラエル国首相に感謝申し上げます。

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