この動画の要点
- 夜間の住宅街や商業地の道路が広範囲にわたって冠水している様子が映し出されています。
- 乗用車が水しぶきを上げながら、慎重に冠水した道路を走行しています。
- 街灯や看板の光が水面に反射しており、浸水の深さが視覚的に確認できる状況です。
- 大雨による道路への影響と、冠水した道を慎重に進む車両の様子が記録されています。
全文書き起こし
(冠水した道路の様子を映す映像。車の走行音や水の音が聞こえる)
撮影者:あそこ、全然……。
概要(動画説明欄より)
9月8日午後6時47分、愛知県稲沢市西町3丁目。撮影時、雨はほぼ止んでいた。それでも、道路には冠水が残っていた。
「普段、冠水するような場所ではないです」
現地で撮影した8bitNewsのメンバーは、そう報告した。
同じ場所でも、正午から午後1時ごろまでは小雨だったという。午後1時半ごろから雨脚が強まり、午後3時ごろには冠水が始まった。昼すぎから夕方にかけて、何が起きていたのか。
8bitNewsが現地から伝えた2本の映像と撮影メンバーの報告をもとに、状況の変化をたどる。
◆小雨から激しい雨 午後3時ごろに冠水が始まった
撮影メンバーによると、現地では正午から午後1時ごろにかけて小雨が降っていた。
雨が強まり始めたのは、午後1時半ごろだった。時折、雷も鳴った。午後2時から4時ごろにかけては激しい雨となり、地面にたまる雨水を排水しきれていないように見えたという。
冠水が始まったのは、午後3時ごろだった。
これらの時刻や雨の強さは、撮影メンバーが現地で見聞きした経過であり、観測機器で測定した雨量ではない。それでも、小雨だった場所で数時間のうちに雨が強まり、道路が水につかるまでの変化を伝える証言だ。
そして、午後6時47分に撮影された映像では、雨がほぼ止んだ後も冠水が残っていた。
冠水が始まったとの報告から、3時間以上が経過していた。雨脚が弱まったことと、道路から水が引いたことは、同じではなかった。
◆「普段は冠水しない」という場所で何が起きたのか
撮影メンバーは、この場所について「普段、冠水するような場所ではない」と説明し、排水が追いつかなかったのではないかとみている。
ただし、今回の冠水の詳しい原因は、この現地報告だけでは分からない。排水設備の状況や周辺の水路の水位などを確認せず、「排水能力を超えたため」「河川が氾濫したため」と断定することはできない。
一般に、道路や市街地の浸水は、大きな川の堤防が決壊した場合だけに起きるものではない。
稲沢市は、下水道施設の排水能力を上回る雨が降った場合や、排水先の河川・水路の水位が上がった場合に、雨水を排除できなくなる現象を「雨水出水(内水氾濫)」と説明している。河川から離れた場所でも起こり得る浸水だ。([稲沢市公式ウェブサイト][1])
市は内水による浸水想定区域図を公表する一方、雨の降り方によっては、図に色がついていない場所でも浸水する可能性があると注意を促している。([稲沢市公式ウェブサイト][1])
今回の西町3丁目の冠水が内水氾濫だったかどうかは、別途確認が必要だ。ただ、「これまで冠水するような場所ではなかった」という経験だけで、今回も安全だとは判断できない。
◆ 稲沢に大雨危険警報 名古屋では緊急安全確保
同日午後5時55分には、一宮市と稲沢市に「レベル4大雨危険警報」が発表された。([Yahoo!天気・災害][2])
名古屋市では、午後5時15分、香流川の水位上昇により浸水が発生しているおそれがあるとして、千種区、守山区、名東区の一部学区に警戒レベル5「緊急安全確保」が発令された。午後5時55分には、矢田川と植田川についても、それぞれの対象学区に緊急安全確保が発令された。
また、庄内川には「レベル5氾濫特別警報」が発表された。CBCテレビが伝えた午後6時20分時点の情報では、すでに氾濫が発生している可能性があり、場所によっては浸水しているおそれがあるとされた。氾濫した場合に浸水が想定される地域には、稲沢市も含まれている。(
ただし、こうした広域の警報と、西町3丁目で撮影された冠水の原因は、分けて考える必要がある。今回の映像を、庄内川からあふれた水による浸水だとする根拠は、現地からの報告にはない。
◆ 雨が弱まった後も、足元の危険は残る
午後6時47分の撮影時、現地の雨はほぼ止んでいた。しかし、冠水は解消していなかった。
大雨の後には、その場所の雨が弱まっても、別の危険が続くことがある。気象庁は、大きな河川では上流で降った雨の影響が時間差で下流に及び、雨が止んだ後にも水位が上昇して氾濫する場合があると説明している。雨が弱まった後も、土砂災害への警戒は必要だ。
冠水した道路は、水深が浅く見えても、側溝やふたの外れたマンホールなどが見えなくなっているおそれがある。徒歩で通り抜けようとすることも危険だ。([政府オンライン][5])
外への避難がすでに危険な状況では、冠水した道路を無理に進まず、その場で取り得る安全確保を優先する必要がある。名古屋市も、緊急安全確保の対象地域にいる人に対し、自宅や近くの建物の、少しでも浸水しにくい高い場所に移動するなどして、直ちに安全を確保するよう求めている。([名古屋市][3])
昼には小雨だった