東南アジアにおける児童の性的搾取問題について、DEEP Mekongの泰梨沙子が解説します。近年、インドネシアを舞台にした日本人による児童買春や児童ポルノ製造といった問題が表面化しています。SNSでの炎上から警察の本格捜査、そして現地少女から寄せられた生々しい被害相談まで、今何が起きているのかを詳しくお伝えします。
泰梨沙子プロフィール
’13〜’15年にテレビ局で海外ニュース翻訳を担当、’15〜’21年にアジアの経済情報を配信する共同通信グループ系メディアで記者を務める。タイ駐在5年を経て、’21年10月に独立。フリージャーナリストとしてタイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスの人道問題について執筆している。
https://note.com/risako_hata/n/n591a58d55d9a?app_launch=false
●邦人も被害に遭ったカンボジア「未経験・高収入」求人のワナ
https://www.fsight.jp/articles/-/49562
●日本人居住者ともトラブル――カンボジアで相次ぐ日本人特殊詐欺グループの摘発
https://www.fsight.jp/articles/-/50113
●【詐欺マニュアル入手】拠点は東南アジア各国に拡大中…!日本人男性が明かしたカンボジア「闇バイト」の恐怖体験
https://gendai.media/articles/-/125392
●詐欺で得たカネのマネロン、スタンガンや足枷の「道具売買」まで…!カンボジア犯罪組織を支援する「激ヤバ企業」が日本に進出か
https://gendai.media/articles/-/151850
チャンネルをご覧いただきありがとうございます。
このYouTubeではジャーナリストやアーティビストが世界の市民と連携しながら現場を訪ね取材した、様々な現場の映像をみなさんにお伝えしています。ぜひチャンネル登録お願いします!
皆さんが投稿できる映像ニュースサイト「8bitNews」はこちら
http://8bitnews.org
8bitNewsへの取材依頼、情報提供、お仕事の依頼は
info@8bitnews.org までお寄せください。
この動画の要点
- インドネシアで日本人による児童買春を示唆するSNS投稿が拡散され、現地警察やインターポールが本格的な捜査に乗り出しました。
- 背景には、インフルエンサーによる夜遊び情報の拡散や、ラオスでの取り締まり強化に伴う客の流入があると指摘されています。
- 在インドネシア日本国大使館も注意喚起を行い、現地および日本の法律(国外犯規定)による厳しい処罰の対象となることを呼びかけています。
- 当時13歳の現地少女が、日本語学習アプリを通じて出会った日本人男性からビデオチャットで裸を見せるよう強要されたという被害相談も明らかになりました。
- 日本の警察庁は国際共同捜査を行っていますが、インドネシアやラオスは対象外となっており、さらなる国際連携の強化が求められます。
全文書き起こし
泰梨沙子(フリージャーナリスト):皆さん、こんにちは。DEEP MEKONG 泰梨沙子の東南アジア解説。今回はインドネシアでの児童の性的搾取問題についてお伝えします。
こちらのチャンネルをいつもご覧の方はご存じの通り、ここ1年はラオスでの児童買春問題をお伝えしてきました。一方で、最近はインドネシアでの児童買春や児童ポルノ製造といった児童の性的搾取の問題も表面化しており、日本人が加害者になっているケースも見受けられます。
今回は2つのテーマでお伝えします。
1. ネットで児童買春示唆する投稿が大炎上、警察が本格捜査
2. 裸を見せるよう指示、現地少女から被害相談
まず1つ目のテーマです。
今年5月、インドネシアで日本人による児童買春を示唆するSNS投稿が大きな問題となりました。中には少女の性的肢体が写っているものや、少女を物として扱うような卑劣な投稿も見られ、現地で大きな問題に発展しています。
現地メディアによると、ジャカルタやブカシ周辺で未成年の少女を買春したことをほのめかす日本語の投稿がSNS上で拡散され、インドネシア警察が捜査に乗り出したと報じられています。
インドネシアの女性エンパワーメント・児童保護省も、日本人による児童買春疑惑について、検察とインターポールが協力して捜査を進めるように求めました。
背景には複数の要因が考えられます。
まず、ここ数年はYouTuberやインフルエンサーが東南アジアの夜遊び情報を発信するようになり、インドネシアに買春客が集まるようになりました。さらに、昨年6月に在ラオス日本国大使館が児童買春に対する注意喚起をしたことから、ラオスからインドネシアに客が流れたということもあります。
こうした事態を重く見た在インドネシア日本国大使館も、5月13日、児童買春に関する注意喚起を出しました。
大使館は、SNS上で児童買春を示唆する日本語の投稿が確認され、現地警察が捜査を行っているとの報道があるとして、日本人に対して法令遵守を呼びかけています。
インドネシアでは18歳未満との性的行為や児童買春は厳しく処罰されます。また、日本人が海外で児童買春や児童ポルノ製造などに関与した場合、日本の児童買春・児童ポルノ禁止法の国外犯として、日本国内でも処罰 of 対象となります。
これまで東南アジアにおける日本人による児童の性的搾取は、一部の関係者の間では知られた問題でした。しかし近年は、SNSの普及によって加害者側の情報発信が可視化されるようになり、現地社会や捜査機関が問題を把握しやすくなっています。
今回のケースは単なるネット上の炎上ではありません。児童の性的搾取を示唆する情報が公開されたことで、現地警察が本格的な捜査に着手し、日本大使館までもが注意喚起を出す事態へと発展しました。
そして、私の元にはこの問題に関連して、インドネシアの女性からある被害相談が寄せられました。
現在18歳のインドネシア人女性は、13歳の時にアプリを通じて30代の日本人男性と出会いました。日本語を学ぶ目的で連絡を取り合っていたそうですが、その後ビデオチャットしている時に、男から裸を見せてほしいといった要求を繰り返されたと言います。最初は断っていたのですが、しつこく要求されて応じてしまうこともありました。
彼女は周囲に相談したこともあったのですが、「日本人がそんなことをするはずない」と言われて話を聞いてもらえなかったそうです。ただ、最近になってSNSでこうした問題が大きく取り上げられるようになり、他の少女に同じ目に遭ってほしくないと感じ、注意喚起をしたいと思うようにあったそうです。今後はインドネシア警察に改めて相談する意思もあるということでした。
こうした問題が起きた時には、日本の警察とインドネシア警察双方の連携が必要になりますが、残念ながら現時点では十分な連携が取れているとは言えず、被害者は泣き寝入りするような状況になっています。
日本の警察庁は今年3月下旬から4月中旬の間に、シンガポールやタイなど6つの国・地域と相互に連携して、全国の都道府県警察でオンライン上の児童ポルノに関する集中取り締まりを実施し、合わせて99人を摘発したことを公表しました。
一方で、この対象国にインドネシアやラオスは含まれていません。グローバル化が進む今、連携する国を増やし、取り締まりの強化が必要だと考えます。