この動画の要点
- 秋田銀行が開始した「スクラム・コモンズ」は、銀行が単なる「支援者」ではなく「共同創業者」として起業家と共に対等な立場で事業を創る画期的なプログラムです。
- 起業家は銀行と業務委託契約を結ぶことで、月々の報酬と最大1,300万円の事業資金を得られ、生活の不安や負債のリスクを負わずに事業開発に専念できます。
- 秋田銀行が持つ6,000社以上の企業ネットワークや、JR東日本グループなどのパートナー企業のリソースを創業前の段階からフル活用できるのが大きな強みです。
- 人口減少などの課題先進地である秋田で事業を実証し、そこでの成功モデルを日本全国、さらには世界へとスケールさせていくことを目指しています。
全文書き起こし
堀潤:さあ、この時間の8bitNewsは、今、秋田銀行が地域の経済発展のために色々な取り組みを様々仕掛けているんですが、その中でもむちゃくちゃユニークな、新たな創業支援のスキームを発表しました。一体どんな取り組みなのか、今日は秋田銀行から三浦さんにお越しいただいています。よろしくお願いします。
三浦玲:よろしくお願いします。三浦です。よろしくお願いします。
堀潤:三浦さん、いや、今回かなり画期的なアイデアが実装されましたね、秋田銀行内で。
三浦玲:そうですね。これは中の中でも相当温めてきて、色々見えてきた課題を全部解決したいなと思って新しく始めているので、かなり気合も入っていますね。
堀潤:ざっくり言うと、秋田銀行が起業したい、創業したいっていう人たちをがっつり伴走して、色んなサポートをしつつ、とにかく秋田で起業をして、そしてそれが世界に繋がっていく、スケールしていくところまで一緒になって考えていくぞっていう、そういう感じで合っていますか?
三浦玲:そうですね。一つは、これまでは基本的には「支援する」っていう考え方なんですけど、支援者からまず「共同創業者」に銀行が変わるっていうのが第一コンセプトです。銀行だけじゃなくて地域全体で起業家の事業を一緒に作っていく。秋田銀行が共同創業者になって、チームで、地域全体で事業を作っていく。そもそも起業・創業の根本というか、構造を変えていきたいなというのが今回やっていきたいことですね。
堀潤:アイデアがあって、今までだと普通、銀行に融資をお願いしたりとか、銀行のVCから調達するとかありましたけど、もう「コ・ファウンダー(共同創業者)」になっちゃうってことですか?
三浦玲:そうです、そうです。なので、やっている成長の度合いをもう全然変えようと思っていて。普段って起業して、起業する直前で「そのアイデア面白いな」ってなると出資や融資が入ってきて、リソースが増えて、起業家が自分で事業を作っていくっていうフェーズから支援が始まるんですけど、もっと手前から、そもそもアイデアはあるけどまだ事業化していない人に、いわゆるコ・ファウンダーになって一緒に事業を作って、ここまで持っていくっていう作業。そもそもやるフェーズが全然違うし、支援からプレイヤーの側に入っていくっていうのが、今回全然違う仕組みかなと思います。
堀潤:となると、秋田銀行が金銭的なリスクも背負って、一緒になってアイデア化していくってことになりますね。
三浦玲:そうです、そうです。もう共同創業者なので、リスク・リターンどっちもこの段階から共有しますっていうのが今回のやりたいことですね。
堀潤:三浦さんが提案したんでしたっけ?
三浦玲:基本的にはそうですね。前まで皆さんに取り上げていただいている「スクラム」を2年間ぐらいやってきて、みんな事業化はできたんですよね。5人伴走して5人事業化しましたっていうところまで来たんですけど、やっぱり見えてきた課題も多くて、そこを解決したくて中で提案を進めて、今回実現に、まずはスタートラインに立ったっていうような感じです。
堀潤:よく役員の皆さんとかも説得できましたね。
三浦玲:まあ、そういう意味では、そもそも事業を立ち上げる前をやるっていうのも、もともと理解してもらった上で進めてましたし、やった上で見えてきた課題だったので、そこは銀行の中でも共有できて、納得してもらったので実現に至れたのかなと思います。
堀潤:ちょっとどういうプログラムになっているのか、今日は資料も持っていただいているので、改めて資料を見ながらお話を伺います。よろしくお願いします。
三浦玲:よろしくお願いします。一番上にコンセプトを書いてるんですけど、「起業は、ひとりではじめなくていい。」というのをキャッチーに載せています。やっぱりさっき言った通り、基本的には事業を自分で作れた人にリソースが集まっていくっていうのがそもそも仕組みなので、そこを根本から変えていこうっていうのがやりたいことですね。一人で始めないで、まず秋田から地域社会を変えていきましょうと。よく言われる「課題先進県」とよく言われますけど、基本的にはマーケットが小さいことを良い意味で言い換えていると思うので、普通に行くと難しい。普通に行くと難しいんであれば、そもそもやり方ごと変えていかなきゃいけないよねっていうのが。
堀潤:確かに。これはもう日本全国同じ共通の課題ですよね。人口減少だ、マーケットは縮小している、そして労働人口そのものも減っている。そういう中で、じゃあどのようにしてそこでスケールさせるのか。従来の考え方だと「いや、もうキャップはもう決まってるんで難しいです」っていうのが現実なんですもんね。
三浦玲:そうです、そうです。しかも、地域の企業に入っていくのも、だんだん実績が出てから入っていくと思うんですよね。売上がいっぱい上がってきたとか、すごく実績が出てからやっと信頼を得て入っていくっていうのが従来だと思うんですけど、秋田銀行の中で事業を作るって考えると、そもそも最初に持っているネットワークも全く違うので、特徴の一つでお話もしていくんですけど、そんな感じのことをやっていきたいなと思ってます。
堀潤:メニューが4つ、最大1,300万円など色々書いてますが、あれはどういうことですか?
三浦玲:これ、まず3つの特徴なんですけど、要はリソースですよね。どうやって採択した人にリソースを出していくのかっていうので、普通であればお金のところがメインだと思うんですけど、お金も含めて3つあります。人材については、秋田銀行とさっき言った通りスクラムを組みます。どういうことかというと、普通であれば起業家に対してお金を入れるっていうのが一般的、支援するのが一般的だと思うんですけど、秋田銀行と起業家で業務委託契約を締結して、要は秋田銀行の中で新規事業開発をしてくださいねって逆に委託する。そもそも逆に、逆にするっていうのが今回のコンセプトになっていて。
堀潤:面白いですね。はあ。
三浦玲:なので起業家は秋田銀行の中で、まずは事業を、秋田銀行と一緒に秋田銀行で事業を作っていくっていうのが、まず第一の全然違う仕組みです。もうこれはゼロから立ち上げたいっていう人にとっては、やっぱり普段の暮らしどうすればいいんだとか、家族もいるしそこまでリスクを全員に背負わせていいのかとか、ある意味将来確約されていないのにそこに飛び込むのは孤独だし孤立だし不安も大きいし、色んな悩みがある中で、まず秋田銀行の中においでよっていう。
三浦玲:そうですね。安心してそこで色々やれるよねっていう。もちろん、しっかりリスクを取ってリスクマネーを集めて、上場なりすごく成長していくというビジネスモデルをやっている起業家さんを大リスペクトしている前提で、でも起業のあり方って特に地域はそれだけじゃないよねっていうのを、今回は構造として作りたいなと思っているので。お金を出すことよりも一番の今回のミソはここですかね。業務委託契約結んで中に入ってきてもらうっていうのが一番のミソで、だからできる支援というか共創メニューが並んでいるっていう感じです。
堀潤:「秋田を事業実証のフィールドにする」っていうのは、秋田をフィールドにするっていうのは、これは非常に売りになるところなんですね。
三浦玲:そうですね。これで、もちろん課題先進県と言われる、マーケットが小さくなってきているところでしっかり成功して横に展開していくっていうのももちろんそうなんですけど、どちらかというと顧客だったりサプライヤーを作っていくところを、創業前から銀行と一緒にできるっていうのが強みだと思っていて。なのでネットワークを、とにかくこの段階から全開放する。
堀潤:へえ。製造業もあれば一次産業もあるし、地域の商店もいれば大学もあるし、色んなところのリソースを一緒になって使って形にしていく。
三浦玲:そうです、そうです。それが本来であれば、なかなか事業を作る前って、じゃあものすごいネットワークを持ってるかっていうとそうじゃないんですけど、事業を作る前こそやっぱりこのネットワークってすごい大事になってくるので、そこにこのネットワークを解放できるのは大きかなと。
堀潤:で、その仕組みを使いたいっていう人たちの募集が始まったってことなんですよね。
三浦玲:そうです、そうです。でもう一個のお金の話になっていくと、じゃあ業務委託契約結んで銀行に入ります、でネットワークも提供します。何していくかっていうと、基本やっぱり前もちょっとお話しした通り、事業を作るのって超難しい。そもそもマーケットが小さい、小さくなってきている。かつ、社会問題も難しいものしか残ってきてないじゃないですか。例えば人口減少とか、解きやすい課題って最初に解かれていく中で、難しい問題ばかり残っていくので、事業を作る難易度が超高くなっているって考えると、一発で事業当たる可能性ってどんどん低くなってきている。どの事業でも一緒ですけど、やっぱり当てて変えてっていうのを繰り返していって、マーケットにぶつけていって最終的な事業にしていかなきゃいけないっていうのを手前でやるべきだと思うので、それに必要なお金もちゃんと出しますっていうような形。
堀潤:これまであれですもんね、秋田県内の各自治体の職員の皆さんとかお話聞いていたりすると、地域によっても課題感が全然違ったりとか、農業、観光、一方で社会福祉、高齢化、メンタルヘルス、非常に多岐にわたる色んな課題があるけど、そこを秋田で解ければ日本全国同じような課題抱えている地域の問いも解ける。そういうスタートになりそうですか?
三浦玲:とは思いますね。基本、じゃあ秋田で何でやるかっていう意味で考えると、やっぱりそういう社会的な課題と経済的な両立をまずは試していって横展開していく。あとはもう一つの考え方は、秋田にヒト・モノ・カネを呼び込めるような事業を作る。どっちかにはなると思うんですよね。横に展開していける事業か、逆に外から秋田に迎え入れる事業。どっちかを逆に言うと作っていけないと、このローカルでちゃんと伸びていく事業って成立していかないと思うので、そのどちらかを作りたい、一緒に作れればなと思ってます。
堀潤:まさにでも、今この資料で「足りないものは、こちらで用意します」って出てるじゃないですか。これすごい手厚いですよね。
三浦玲:そうですね。やっぱりその起業家が、もちろん一人で仲間を集めてお金を集めて顧客を集めてっていうのはもちろんできればいいんですけど、そうじゃない段階をやろうとしているので。まずさっきのネットワークですよね。6,179社。そして「あきた未来塾」、これはあれですか、レクチャーして差し上げたり教育したりするプログラム?
三浦玲:そうです、そうです。これ秋田銀行で後継者の育成塾なんですけど、秋田銀行で十数年やっていて、地域の中核企業の経営者だったり後継者の方の学びの塾なんですけど。やっぱり秋田を良くしたいっていう思いのある経営者さんが特に集まっているので、いわゆる跡継ぎ界隈の方々というか、そういう方々と起業家の親和性って非常に高いなと思っているので、そこの接続もどんどんしていきたいなと。
堀潤:あとJR東日本グループっていうのも、これ気になります。
三浦玲:JRさん、高輪ゲートウェイに「リッシュ」っていうインキュベーション施設出していて、そこに秋田銀行も参画していて。200社以上の大企業とスタートアップ集まっているような施設なんですけど。なので秋田で実証したものを秋田で閉ざすだけじゃなくて、そこをやっぱり外に出していく時にJRさんとご一緒できるっていうのは非常に強力なネットワークだなと思ってます。
堀潤:一つだけすごい鍵を握るのは、ある意味「ぬるま湯体質」に浸らない人を募集しなきゃいけないっていう感じじゃないですか。何でもあるから。いわゆるハングリーで「自分で開拓します」っていう、いわゆるアントレプレナーシップのようなものとは若干違うじゃないですか。かつ、でもその中で伸びてもらおうと思ったら、結構その「人による」っていうか、ここは三浦さん結構大事なポイントですよね。
三浦玲:かつ、やっぱり全員には刺さらないと思っていて。さっき言ったその自分で、もうゴリゴリできて上場まで伸ばしていけるような人たちにこのプログラムが必要かと言われると、そうではないと思っていて。逆に言うとこのプログラムがなくてもゴリゴリと成長している人って今までもいっぱい出ている。でも、そうじゃない中で埋もれていってるアイデアとか、地域とか社会を変えたいっていう方々の世界観みたいなのって、多分もっと無数にあるんじゃないかなと思っていて。なので裾野を広げたいというか、そもそもそうじゃない人たちもちゃんと事業を立ち上げて地域社会を変えられるようなビジネスが作れる方が、秋田も日本も良くなっていくと思うので。なので構造ごと変えたいっていうのは、そういう起業家さんがいる一方で、そうじゃない起業のあり方もあってもいいよねとしていきたいというか。
堀潤:いや、これはすごく共感します。僕、8bitNewsって株式会社もあるんですけど、NPOもあって。いわゆるソーシャルセクター、事業性を追求するわけではないけれど世の中で解かなきゃいけない課題と向き合うっていうものと、一方でやはりスケールさせて利益を生んで事業継続をしていくっていうのを両方やってるんですけど。ある意味ソーシャルセクターチームって起業家マインドはあるけど、収益性が上がるマーケットを持っているわけではないので、ただただお金は出ていくっていう現場を一生懸命寄付で集めていて。そういう彼ら彼女らに「こういう方法もあるよね」とか「この人脈と繋いだらこういうファイナンス組めるよね」とか、そういう接続の窓を地銀で作るっていうのは、結構やっぱりならではなんじゃないかなと思って。
三浦玲:そうですね。もちろんNPOとして社会課題を解いていくのもものすごく素敵なことですし、ただ一方で事業だからこそ解ける課題とか継続性とかそういうものもあると思うので。なので起業家の方々が実現したい世界観、地域像、社会課題みたいなものをビジネスで解くためにはどうすればいいだろうっていう、ハードルは高いんですけど、それに必要なフィールドをなるべく用意している。秋田銀行としても、これを出したっぱなしだと絶対継続性がないと思っているので、自分たちも経済活動として、ものすごい儲けたいとかではないんですけど、これを継続するための利益は出せる仕組みに今回はしてます。
堀潤:それは具体的にはどういう仕組みになるんですか?
三浦玲:一旦まず中でやることは、2年間はまずは一緒に色んな人を巻き込みながら事業を作っていく。仮説作ってプロトタイプ作って提案して売ってみて。基本一発では上手くいかないんで、これをぐるぐる回してちゃんとお客さんとか市場に適合するような商品になって目指していくっていうのが、まずはやっていくことですね。
三浦玲:事業活動って自分のお金、貯めてきたお金か融資なり投資でやっていくっていうのが一般的だと思うんですけど、今回業務委託で、まずは起業家に毎月一定のお金を払います。これは秋田銀行の事業を委託しているので一定払います。事業活動にこれで専念できるっていうのが一つの特徴。でもう一つはさっき言った実証資金を秋田銀行から出していきます。なので起業家の財布から出ていくわけではないので、仮にダメでしたってなっても負債を抱えないんですよね。
堀潤:リスクを負うのはだから銀行側ってことですね。
三浦玲:基本的にはここで。なので起業家が持ってくるのはアイデアと自分のリソース。で、この事業化前ってやっぱりどうしてもお金がないフェーズなので、そこの資金的なリスクはこっちで抱えるっていうのが。なので断念してもまず負債抱えませんというのが大事です。かつ、万が一ダメだった時も、じゃあ次何していくのか。もう一回起業するのか、はたまた就職をするのか。例えば企業の中で何かをしていくのかみたいな時も、やっぱり色んなネットワークをこの2年間で培って、秋田をフィールドに色んなことを試して繋がってみて来ているので、その後の支援みたいなところもしっかりできるかなと思ってます。
堀潤:そっか。じゃああなたの特性だったらこの分野はすごく生きるし、あの事業者さんと一緒にやるのはどうですかとか、紹介しますよとか、そういうような繋がりもマッチングみたいなのも想定してるってことですか?
三浦玲:そうです、そうです。なのでまずは負債抱えて。民間版地域おこし協力隊みたいなところありますね。ちょっと近いかもしれないですね。
堀潤:で、良いアイデアで「お、事業化できそうです。で、私、僕これでやります」ってなった時、どうするんですか?
三浦玲:これ流れなんですけど、審査を経て採択した人たちと一緒に2年間やっていきます。で、その後事業化できるかどうか判断して、じゃあ事業をやっていけますってなると、これちょっと色んな細かい仕組みは採択者にお伝えするんですけど、秋田銀行グループの中に要はその事業があるような状態に今なってるので、この事業を起業家に譲渡する。っていう仕組みで、上手くいった場合は終わりを迎える。なのでここで起業家に売って、起業家も資金調達しなきゃいけないので、そこの資金調達も一生懸命お手伝いして終わりますっていうので、ここで銀行で最低限事業を続けられるような売上を計上して、プログラムとしては終わらせるっていうのが今回の特徴になってます。
堀潤:そっか。行政がやっている、国がやっているような地域おこし協力隊もイメージとして重なるし、一方で大学内のラボのスタートアップっていうか、色々実証して研究して、ある程度開発費用っていうのはその学術研究の中でやってみて、でこれがいけるなと思ったら今度はスタートアップにするっていうような、アカデミアでの動きとも重なる部分もありそうですね。
三浦玲:近いですね。アカデミアとか起業の学校とか実践学校とか、なんかそんな感じに近いのかも。ただこれで「良かったですね」って渡していくと絶対続かないと思っているので、そこはしっかりビジネスとして。ただ2年間やって事業ができるってなったものを外に出していくので、で事業を譲渡していくので、起業家がゼロから始めるのとだとリスクが全然違うと思うので、成功の可能性が高い状態で今度は起業家がリスクを負ってやっていってもらう。
堀潤:これは秋田銀行側にとってのメリットっていうのは一番どこに見出してらっしゃるんですか?
三浦玲:これは地域に継続して起業家、要は地域社会を変えるような人たちが継続して出ていける仕組み。起業家が出てきて事業を立ち上げていくこと自体が、秋田にとっても秋田銀行にとっても最大のメリットだと思っているので、そこがやっぱり一番です。結構秋田出身で大都市圏に出ていった、でも何かチャンスをっていう皆さんが「じゃあ秋田銀行のこのプログラムあるんだったら、一旦そこに戻ってここで事業作るか」とかっていう、そういう人の流れを変えていくってことも起きそうですね。
三浦玲:そうですね。なので秋田もちろん秋田出身の方が帰ってくるのもそうですし、地域で事業をやってみたい、けど何から始めていいかわからないとか、今東京で資金調達例えばしてたんですけど、本当はその出資を集めて上場を目指すというよりは、もうちょっと社会・地域を変える方が優先度が高いので、なんかそういう起業してみたい方、なんかそういう方を対象にやっていきたいなと思ってます。
堀潤:これすごい大事。実証フィールドに秋田そのものなんだけど、秋田から日本へ、そして世界へって書いてあります。これどういうことですか?
三浦玲:要はその、さっきもお話ししたんですけど、課題先進県はやっぱりどうしてもマーケットは小さいです。ってなると、マーケットを、マーケットの大きいところにどんどん展開していくか、マーケットを大きくしていくかしか基本的には事業が大きくなる方法はないと思っているので。なので秋田で試したものを横に展開していくか、試したものが大きくなっていって外からリソースが呼び込まれてくる。やっぱりどちらかしか方法がないと思っているので、そんな流れを作りたいなと思っているところに、秋田銀行で全部はできるわけではないので、さっき言ったJRさんと連携したり、色んな方々と連携してどんどん外に事業が展開されていく、ないし外から事業が呼び、リソースが呼び込まれてくる。そんな感じの流れを作りたいなと思ってますね。
堀潤:この間フランスの農業従事者の方々が瀬戸内の方に視察に来て、なぜかっていうとフランスはEUの中でも最大の農業大国で、EUが実を言うと補助金も用意して農業支えてる。でも若手の営農者の皆さんにしてみると、実を言うと補助金がないと農業ができないみたいな構造にもなってるからこそ、新しい農業を開発しなきゃいけないんだと。で、日本も農業分野って割と補助政策とか国の保護政策とかが効きやすいところだけど、結構割と日本でも新しい農業の形態が始まっているということで、相互で連携して何か新しいことを始めましょうっていう動きが起きていて。まさにその秋田で抱えている課題は、ひょっとしたら北欧の誰かの、ひょっとしたらアフリカの何かの、いやもちろんそれは欧米市場を狙えるとか、なんかそういうスケール感が想定の中にきちんと入ってる取り組みだっていうのは、すごく価値がありますよね。
三浦玲:そうですね。そこを目指していけないと、せっかく良いものが作れても秋田で閉じてしまうと、規模感的に小さくなっていくっていうのはもちろんお金の面もそうなんですけど、起業家もやっぱり達成したい世界観、地域像、社会像みたいなのがあるので、それってやっぱり大きくなっていくことで地域を変えていけることだと思っていけるので、なるべく閉ざさない事業に。どっちの意味、経済的な意味でも社会的な意味でも、そういうところに持っていきたいなと思ってます。
堀潤:どうですか、三浦さんご自身、今回3名でしたっけ、最大で。どんな事業やどんな起業家たちと出会いたいという風に今思ってますか?
三浦玲:業種がどこが良いみたいなのは正直まだはっきり浮かんでわきていないんですけど、さっき言ったそのゴールが上場、とにかく事業を大きくして拡大していって経済的に大きくしていきたいんだっていうところは、やっぱり東京・世界でやっていった方が良いと思うんで。しかもかつ、そういった方々って自分でゴリゴリできていくと思うので。そうじゃなくて、まずは地域とか社会をこんな風に変えてみたいみたいな、自分たちの思いがある方。理想そういう方々と出会いたいです。で、かつそれに向けてちゃんとこんなアイデアを考えてますというところまで持っている方々とできれば出会いたいなと。秋田銀行がアイデアを提供するわけではないので、提供するリソースは別のリソースになるので、そういったものを持っている人たちと銀行と地域がチームになっていくというところが今回のポイントなので、ぜひそういう方々と出会いたいなと思ってますね。支援する人を探すんじゃなくて、一緒に事業を作ってくれる仲間を探したいみたいなのが、どちらかというとニュアンスが合ってるかなと思います。
堀潤:今までの金融機関の概念も大きく変えていきそうですね。
三浦玲:やっぱりそれが悪いとかっていう話ではなくて、基本的には支援者、プレイヤーがいてそれを支援するっていうのが、もちろん銀行の大きな役割、起業創業においても他の事業においても役割なので、もちろんそこは維持しつつ。ただそこで事業を立ち上げた後の話なので、事業を立ち上げる前って本来は踏み込まないフェーズ。で、要は待ちの状態なんですよね。待っていて来たら支援が始まるって状態なので、待たずにそこを一緒にやりに行って支援に持っていく、支援の流れに持っていくというところをやりたいと思っているので、やっぱり大きく変わるとは思いますね。というか変えたいなと思ってます、構造自体を。
堀潤:それって、実を言うと銀行の中で働いている皆さんたちの覚悟も問われるっていうことですよね。一緒になって経営するってわけですから。この事業計画、もう無理ですね、引き上げますじゃないです。一緒に自分が当事者として事業を作るんだって思う行員の方々が増えていくっていう取り組みでもあるわけです。
三浦玲:そうです、そうです。もう完全にプレイヤー側になるので。もちろんゼロから1のアイデアを作るわけではないですけど、もう0.1、0.2ぐらいになったものを一緒に1まで持っていく作業、工程を一緒に踏まなきゃいけないので、そういう覚悟を持った人たちが銀行の中からもちろん増えていくと嬉しいですし、まずは自分がそれをやっていかなきゃいけないので。
堀潤:これ行員の方が申し込むんだったらどうなるんでしょう?
三浦玲:それは想定してなかったですね。
堀潤:なんかそういう、銀行に勤めたんだけどこの動きを見ていてむちゃくちゃそういう起業家マインドを刺激されて、「いや、やっぱ私、やっぱ僕は自分でもやってみたい」っていう風に、本当にプレイヤー側に回りたいって思う人たちもどんどん喚起されてくる可能性もありますよね。
三浦玲:そうですね。なんかそれで、その場合って、もしかしたら銀行グループの事業が立ち上がっていくかもしれない。それはいいですね。何も決めてもらってもないんですけど、企業体としては相当活性化されますよね。やっぱりまずは産業が伸びていくような事業がいっぱい出ていくこと、出てくることが大事なので、もしかしたらそうなる世界線もあるかもしれない。
堀潤:確かに。今地銀のやっぱり枠組みっていうのをフィナンシャルグループ化したりとかして、色んなことができるし、色んなことをやらないと地域が変わっていかないっていうフェーズでもあるから、そういうマインドが変革していくっていう、その着火点になるという意味でもすごく大きいんじゃないかなと思って聞いてました。
三浦玲:そう言ってもらえると嬉しいですね。もちろんこの事業から2兆円のデータセンターができるとか、そういうことではないんですけど、それと比べた、たまに起きるビッグバンのようなものと比べたら一つ一つは小さいかもしれないですけど、でもその出てくる一個一個がどんどん伸びていって、それが連続していくと、合わさっていくとかなり大きなものになっていくんじゃないかなと思うので、そういう仕組みになっていけると非常に嬉しいなと思います。
堀潤:これいつ審査が行われるんでしたっけ、締め切りというか。
三浦玲:これが1月の、LPには書いてないんですけど、1月の25日に一旦締め切りをして、その後書類審査に入って、2次審査、最終審査は個別に応募してくださった方に案内をしていくんですけど、最終的には3月前後ぐらいに3社を選ばせていただいて、4月から一緒に事業の共創活動に移るというような流れですね。
堀潤:じゃあぜひ皆さん、これは色んな多彩な人たちが集まってくれるところがまず成功の鍵だということですよね。
三浦玲:仕組みは作ったんですけど、アイデアまで自分たちで持ってきているわけではないので、そこはもう起業家さんにかかっているというか。ぜひ一緒にやりたいという方がいたらぜひご応募してもらえるのが何より最初の事業のスタートになるので。
堀潤:ぜひ概要欄とかにも我々の方でもそうしたリンクとかを貼って発信していきたいと思いますので、ぜひアクセスをしてみてください。ということで今日は秋田銀行から三浦さんお越しいただきました。ありがとうございました。
三浦玲:ありがとうございました。
概要(動画説明欄より)
秋田銀行「スクラム・コモンズ」
https://www.akita-bank.co.jp/corporation/project/scrum-commons/
このチャンネルのメンバーになって特典にアクセスしてください:
https://www.youtube.com/channel/UC86iqu-yHsb-BCjI3ArD9Rg/join
チャンネルをご覧いただきありがとうございます。
このYouTubeではジャーナリストやアーティビストが世界の市民と連携しながら現場を訪ね取材した、様々な現場の映像をみなさんにお伝えしています。ぜひチャンネル登録お願いします!
皆さんが投稿できる映像ニュースサイト「8bitNews」はこちら
http://8bitnews.org
8bitNewsへの取材依頼、情報提供、お仕事の依頼は
info@8bitnews.org までお寄せください。