2017年5月29日(月)、専修大学神田校舎にて、情報公開クリアリングハウス主催「秘密主義への挑戦〜世界の動向、日本の今〜」と題した勉強会が開かれた。
この勉強会は、情報公開クリアリングハウスで長年理事を務めてきたローレンス・レペタさんが理事を退任し生活の拠点を日本から移されるということで企画されたものだ。レペタさんは、米ワシントン州弁護士の立場から、日本の情報公開の発展に対して貢献されてきた。
レペタさんは、開かれた政府を実現しようとする世界的な取り組みについて紹介する一方で、秘密主義的な傾向が強まりつつある日本やアメリカに対して懸念を示した。
「トーマス・ジェファーソンがかつてこう言った。『新聞のない政府か、政府のない新聞を選ぶなら、やはり政府のない新聞を選ぶ。』しかし今のアメリカでは、報道機関が国民の敵だと大統領が主張している。私たちは一人一人、日本でもアメリカでも頑張らないといけない。」
また、情報公開クリアリングハウス理事長の三木由希子さんは、共謀罪に関する今後の懸念をこう話す。
「もともと刑事手法の情報公開が遅れているという問題がある上に、犯罪を見つけるために監視を広げていくという仕組みが入ってくる。これは、もともと進んでいないところをさらにわかりにくくするという点で、大きな問題だ。
(市民社会にくらす私たちは、)捕まるという不安で何かをする必要はない。正当な表現活動は胸を張ってやるべき。それよりも、どうやって刑事手法そのものの公開性を高めていくかということを求めていくべきだと思う。」