2017/05/14 教育
児童虐待をめぐって 対談◎今一生&堀潤

5月10日、8bitnewsのオフィスで、ライターの今一生とジャーナリストの堀潤が児童虐待をめぐる対談を行った。

 

児童虐待には、厚労省が認める「身体的虐待」「心理的虐待」「ネグレクト」「性的虐待」以外にも、子どもの資産を親が奪う「経済的虐待」も最近では顕著に現れてきている。

 

また、親自身が新興宗教の信者だったり、政治的に極端な思想の持ち主だったり、あるいは精神障害や発達障害などの症状に無自覚だったりすることで、家の中で教えられることと学校や一般社会で学ぶ常識が解離し、子どもが友人関係を築きにくくなってしまったり、学校にも家にも居場所を失うことが余儀なくされるなどの「文化的虐待」も立ち現れてきている。

 

対談では、そうした児童虐待の最前線の事情について語り合われ、一刻も早く子どもを守る文化を作り出せるよう、虐待された当事者100人の「親への手紙」を出版することの意義の深さに言及していく。

 

子どもを守る文化への法制度改革は、一朝一夕には行かない。しかし、企業が職場内で虐待の痛みを学び合うチャンスを作り出せば、セクハラやパワハラを減らしていけたように、親である社員が自分自身の言動が虐待であることに気づいたり、若い社員が親から虐待されていたことに思い当たれる。

 

子どもを虐待した親が逮捕される報道が増える昨今、虐待された当事者100人の「親への手紙」を出版するプロジェクトに、一人でも多くの企業経営者、CSR担当者、人権教育やダイバーシティ普及に努める人事担当者が参加することを期待したい。

プロデュース :今一生
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  • 名もなき声 2018-08-19 11:22:55
    いつまでも親のせいにしてとかつての子供は言われます。他人の傷を共有する利益と理由は大人にはありません。良き生まれで、みんなと同じ新卒で親に愛された子を雇う方が、はるかに楽で、利益を生みます。傷なんて誰にも共有出来ないし、他人から見て、虐待であっても、それは私の日常です。私は声なき声の1つとしてお伝えしようと思いました。
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