以下、こちらより転載。
突然ですが、皆さんは何利きですが?また、何型ですか?ちなみに私は、右利きでA型です。筆者は、小学生のとき「ミスタアベレージ」と呼ばれていました…。どうでも良い話は置いていて、ここでちょっと豆知識を。左利きの日本人の割合は約11.5%で、AB型の人は約10%くらいなんですよ。なぜこの話をしたかと言いますと、これらの数字“ある数字”と近いのです。
電通ダイバーシティ・ラボの「LGBT調査2015」によると、自分をLGBTと認める方は全体の7.6%にあたり、日本人に占める左利き、AB型の人の割合とほぼ同じなのです。その数にして13人に1人がLGBTの方。こ人気ラーメン店に並んでいる人は十数名いるので、その中の1人はLGBTの方ということです。意外と身近にいるのですね。
というわけで今回のテーマは「LGBT」です。
L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダー。日本語で言うと順番に、女性同性愛者、男性同性愛者、両性愛者。生まれたときに法律的/社会的に割り当てられた性別にとらわれない性別のあり方を持つ人、となります。日本語では、「性的少数者」「セクシュアルマイノリティ」という言葉も、同様の意味合いで用いられています。何となくニュースで聞いたことありますよね。
LGBTの歴史をさかのぼると、紀元前25年から紀元前24年まで戻ります。なんて歴史が深いこと…。今から約4500年前にカーヌムホテップとニアンカーカーヌムが男性の同性愛者であることが二人の墓から確認されたそうです。今回の記事では、LGBTの歴史を知る上で切り離せない“とある事件”をご紹介します。それは1969年6月28日、アメリカで起きた「ストーンウォール事件」です。
いつもの日常が流れていたその日、ニューヨークのゲイバー「ストーンウォール・イン」に突然、警察が同性愛者を取り締まるために踏み込み捜査を行い、そこに居合わせた同性愛者らが「初めて」警官に真っ向から立ち向かって暴動が発生。この事件は後に、同性愛者らの権利を獲得しようとする運動に大きなインパクトを与えることとなりました。
なぜこの事件が同性愛者らの権利獲得運動の転換点となったのでしょう。当時の現状を見てみましょう。というのも同性愛者の方は、今日ほど自由な生活がありませんでした。特に当時の法律による縛りが本当にひどいもの。例えば、「同性愛者」という理由だけで会社をクビになっても、違法とされなかったり、イリノイ州を除く全州が同性愛者間での性交渉を禁止する法律(通称:ソドミー法)を維持していたりしていました。そのため、性交渉を持ったことが明らかになった同性愛者の方は、罰金刑や自由刑を科せられていたのです。しかし、ストーンウォールでの反乱を発端に、同性愛者らへの人権獲得運動が広く行き渡りました。
こうした運動はなんと政治の世界にまで大きな影響を。1977年、アメリカで初めて自らゲイであることを明らかにして立候補し、選挙で選ばれた公職者がいました。カリフォルニア州サンフランシスコ市の市会議員に当選したハーヴェイ・ミルク氏です。彼は当時、LGBTの方が「悪」とされていた時代に、同性愛者の権利擁立を訴えて活動していました。そんな彼はさ政治家として、“「同性愛者」という理由だけでクビにできる条例の破棄”に向けて尽力するも、1978年に暗殺されました。このようにして同性愛者・当事者による運動が世論に広まり、政治を動かし、そして社会を変えてきた。そんな歴史があるんですね。
ところでみなさん、日本でのセクシュアルマイノリティの歴史ってどうなの?って思いますよね。実は、ミルクよりも早く同性愛者であることを公表して選挙に出馬している日本人がいます。東郷健です。彼は、1971年6月21日に参議院議員選挙に出馬し、その後も、衆議院議員選挙、東京都知事選挙と出馬を重ねますが、どれも落選。結果はどうであれ、ミルクよりも早く同性愛者であることを公表して選挙に出ている人が日本にいました。驚きです。
そんな日本ですが、2015年4月1日、日本にも新しいムーブメントが起きました。日本で初めて東京都渋谷区で同性パートナー条例が認められたのです。当時は、ニュースや新聞で大きく報道されていたので、何となく聞いたことがあるかもしれません。もちろん、費用と時間がかかるなど指摘もありますが、社会を動かす大きな一歩となりました。他にもこのような同性での「パートナーシップ」を認める動きは、札幌市や那覇市、宝塚市、と北海道から沖縄まで広まっています。生まれた時から持っている特性により、差別されることがないような社会ができつつある、とも言われるこの動き。もしかすると黒人をはじめとする人種差別の撤廃に続く大きなムーブメントなのかもしれません。
さて、最後に日本の政党がLGBTに対してどのような考え方を持っているのか見てみましょう。
今回は2016年に行われた参議院選挙で各政党が掲げたLGBT対策を参考に比較しました。
自由民主党「多様性を受け入れていく環境を目指す」
民進党「LGBT差別解消法を」
公明党「性別適合手術の保険適用化」
日本共産党「全自治体で同性カップル政策」
社会民主党「同性婚実現を目指す」
LGBTに触れなかった党としては、おおさか維新の会、生活の党と山本太郎となかまたち、日本のこころを大切にする党、新党改革がありました。
ここであるデータを。毎日新聞が行った男性同士、女性同士で結婚する「同性婚」についての全国世論調査によると、賛否を明らかにしない「無回答」が17%と多いものの、「賛成」が44%で「反対」の39%を上回りました。
賛成する理由として
「そもそも反対する理由がない」や 「誰にも平等な選択肢が用意されるべき」、「LGBTだろうと異性愛だろうと愛に変わりはない」、「人の考え方も愛し方も十人十色。それを否定する権利は誰にもない」などの意見が挙げられています。
一方、反対する理由として
「同性愛者には子どもが出来ない。日本の少子化に繋がり人口減少につながる」や「宗教上の問題」、「同性婚が認められ子どもを授かった場合、その子どもが何を思うか、何をされるかなど考えると子どもが可哀想(いじめなどを受けるという意味)」というような声が挙がっています。
これらを踏まえた上で皆さんは「LGBT」についてどんなふうに考えますか?
・http://www.doublehand-masters.com/left-hand/fact/ratio_lefty.html
・http://www.geocities.jp/rootsdiscovery/bdr2.html
・http://www.huffingtonpost.jp/rengo/lgbt-work-
・https://www.jimin.jp/news/policy/132172.html
・http://wotopi.jp/archives/22780
・http://lgbt-family.or.jp/
・http://soar-world.com/2016/12/16/matsuoka/
・http://www.nhk.or.jp/heart-net/lgbt/about-site/index.html
「ストーンウォール」12月24日土曜日 新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー
・http://www.stonewall.website/
「ミルク」1970年代のアメリカでマイノリティのために戦った政治家の最後の8年間を描く
・https://www.youtube.com/watch?v=k9qDE85tImY
「パレードへようこそ」英国サッチャー政権下、境遇の違う人々をつないだ深い友情と感動の実話
・https://www.youtube.com/watch?v=WB1q3xqj4zw