【お天気豆知識】2016年12月5日朝8:00頃の横浜の空です。飛行機雲が、東から西へかけて長く伸びていました。写真一枚に収まらないので、動画にしています。
飛行機雲が出来るメカニズムって、知っている方、どれくらいいらっしゃいますか?飛行機のジェットエンジンの排ガスが見えている?残念、違います。飛行機の排気ガスが作り出す、という意味では排ガスという答えもあながち遠い訳ではないのでしょうが。
飛行機の飛ぶ高度1万メートルでは、地上より約60℃気温が低く、マイナス40℃にもなります。この状態では、約300から600℃にもなるエンジンの排気ガス中の水分が急に冷やされて氷の粒になり、雲となって見えます。
飛行機雲にはもうひとつ出来方があって、こちらは飛行機の翼の後ろに空気の渦が出来、部分的に気温と気圧が下がって、空気中の水分が冷やされるために出来るものです。
いずれにせよ、意外なほど条件がきちんと揃わないと出来ないのが飛行機雲でもあり、また、「飛行機雲が長く残ると天気が下り坂」とも言われています。
なぜなら空気中に水蒸気が多い条件が揃っているということでもあり、飛行機雲が長く残り、その後に薄雲が広がるようだと西から低気圧や前線が近付いている証である、ということになるからです。
これは「観天望気(かんてんぼうき)」と呼ばれ、自然現象や生物の行動から天気の変化を予測することです。空を見上げて、飛行機雲が長く伸びていたら、折りたたみ傘をかばんにしのばせるのもいいかも知れませんね。
ただし、観天望気はあくまで経験則による「予測」ですので、正確な天気予報ではないことをご承知おきくださいませ。