”日本政府が言う「国民」に沖縄の人は含まれているのか
憲法が謳う「国民」に沖縄の人は含まれているのか
私たちが平和に生きる、幸せに生きる権利はあるのか”
”この島に住む人々は、何も怯えることなくウォーキングをしたいだけなのです
この島に住む人々は、何の心配もなく「行ってらっしゃい」と
息子を、娘を、恋人を送り出したいだけなのです
この島に住む人々は、何の不安もなく家族が、恋人が待つ
お家に帰りたいだけなのです
私たちはただ、普通にこの島で生きていたいだけなのです”
6月19日に那覇市で行われた県民大会で、沖縄の若者が訴えた言葉です。
5月19日に発覚した米軍属による暴行殺人事件の被害者を追悼し、海兵隊の撤退を求めるこの集まりには、6万5千人(主催者発表)が集まりました。
この事件の起こる2ヶ月前、私は沖縄本島にいました。
取材目的としては2度目の滞在で、テーマは漠然と「北緯27度線」と決めていました。 1972年まで存在した沖縄と本土を隔てる「国境」です。そこでは沖縄側、本土側双方から船を出して向かい合い、ともに復帰を願う海上大会が行われていました。
沖縄が「日本」に戻った後この国境は消えましたが、見えない境界線が今なお、ある意味より複雑になり、人々を深く苦しめています。 沖縄と本土で、沖縄県内で、あるいは辺野古という小さな集落で。
越えるのが難しい時代、その国境を越えた方にお会いしました。
越えられなかったことを50年間忘れなかった方にお会いしました。
そして、沖縄だけでない、この国のどこにでもある境界線と向き合う真っ直ぐな若者にも会うことができました。
さて、東京に戻った私は編集作業をしながら、それでも日々の生活、便利で快適なサービス、溢れかえった情報の中、沖縄への思いが薄れているのを感じずにいられませんでした。
そんな中、20歳の女性が被害にあったあの痛ましい事件が報道されたのです。
”この事件の第2の加害者はあなた達です”
これは県民大会の中で、政府や本土の住民に向けられた言葉です。
この言葉の意味を私たちはよく知る必要があるのだと思います。
最後になりましたが、拙い撮影、編集での17分間は長く感じられる事と思います。また音声に聞き取りづらい部分もあり、申し訳ありません。その上で、最後までご覧いただける事を願っております。