2015/09/30 地域
【シリーズ「復興」】飼い主と離れて4年半。福島県飯舘村から避難した犬を通じて見える、ペット同行避難の問題とは。

福島県福島市にある、SORAアニマルシェルター。ここでは、東日本大震災で被災した犬猫が暮らしています。犬のゆずちゃんは、飯舘村から最近やってきたばかりです。

 

飯舘村は、2015年8月現在、原発事故による全村避難が続いています。そんな飯舘村ですが、一部地域を除いて日中のみ立ち入れるため、ペットを残して避難し、日中、お世話しに戻る、という飼い主さんもいます。しかし、1年くらいならまだしも、(震災発生時の2011年3月から)4年、この先5年とそういう状況が続くのは飼い主さんにも負担になります。

 

例えば浪江町でも全域避難ですが、浪江町の場合、日中の立ち入りも出来ません。ですので、ペットも置いて行けず、一緒に避難し、避難先でも共に暮らせる環境が用意できたりしたのですが、飯舘村の場合はそう出来なかったケースもある、ということです。

 

ゆずちゃんは推定8歳。もう、4歳のときから飯舘村で独り、暮らしてきました。犬の1年は人間の4〜5年に相当し、4年経過したということは人間にとっては16〜20年もの長い時間が経過していることになります。

 

その間、犬にとってもいい環境が続いているとは言えず、同じ4年でも、普通に家庭で過ごしている犬に比べると身体にも精神にも負担がかかっていると言え、同じ年月でも負担の具合は大分違うものになるだろうということでもあります。

 

震災で避難が続き、ストレスがかかるのは人間も動物も同じです。ペットだからと二の次にせず、同じ命として共に良い環境を作るための取り組みを、行政も含めてしていくべきではないでしょうか。

 

なお環境省からはペット同行避難のガイドラインが出ています。しかし、先般の茨城県常総市を始めとした水害の際は、避難場所へのペット同行を断られるなど、現場には浸透していない様子も伺わせます。環境省のペット同行避難のガイドラインはこちらにあります。

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506.html

 

なお、このSORAアニマルシェルターの動画には、Vol.1があります。そちらもあわせてご覧いただければ幸いです。

http://8bitnews.org/?p=5017

 

SORAアニマルシェルターに興味がある方は、こちらもごらんください。

 

公式サイト:http://sora.ne.jp/

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プロデュース :西村晴子
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