8月30日、全国での参加者100万人を目標に、安保法制反対の抗議活動がよびかけられていました。うしのすけさんに誘われたぼくは、自分にもできることがないかと考えて、地上5メートルくらいからの鳥の目線での俯瞰映像を撮影することにしました。
うしのすけさんは、在日米軍基地のある神奈川県に安保法制の是非を問うため、8月10日に神奈川県庁を包囲した「かながわアクション」で活動している似顔絵描きさんです。(本職はグラフィックデザイナー)
鳥の目線で撮影したデモの様子は動画をみてください。4分21秒あります。
https://youtu.be/6ohr-TAI14M
国会前交差点からの少し短いバージョン(内容は同じ)3分。
https://youtu.be/QcUAT9Eq8KU
ここからは、撮影の状況をレポートします。
タクシーで日比谷公園に到着したのは14時少し前。全体にのんびりした雰囲気で、仲間の到着を待つ人同士が目印になるグループの旗を立てておしゃべりしていました。日比谷図書文化館前で、うしのすけさんと打ち合わせをしながら撮影のセッティング。
14時すぎ、国会議事堂を目指して出発。日比谷公園の霞ヶ関駅側にある霞門へ向かいました。霞門の日比谷ステージでは、たまたま公明党を批判するスピーチが行われていました。集まってる人は小さい子供からお年寄りまで幅広く、車道に出ると、人が歩道にぎっしりと並んでいて、デモの空気にちょっぴり緊張感がまざりはじめます。
霞ヶ関駅周辺の省庁のビルの間を抜けながら、外務省前の宣伝カーステージの前を通り、六本木通りを国会前まで移動するルートを歩きました。警察の人が車道側を歩きながら、「国会前は混雑してるのでご理解とご協力をお願いします」と国会へ向かう人に声をかけていました。
国会議事堂前の横断歩道を警察の人がベルトで封鎖していて、「すいません。迂回してください」と、おだやかに繰り返し声をかけていました。でも、目の前が国会議事堂なのにとイライラしはじめた歩行者にはあまり効果はなく、一人また一人とすき間を抜けていく人が続いていて、抜けていく人には「危ないですよ。十分注意してください」と、やはりおだやかに声をかけていました。ぼくらも他の人たちと同じようにして国会側に渡りましたが、警察の人に押し返されたりすることはまったくなく、すんなり間を抜けさせてくれました。
国会前の車道に広がったデモの参加者は、思い思いのやり方でアピールしながら、国会に向かって少しずつ間をつめているところでした。小川のように続いている一部の移動する人たちの作るすき間をなぞりながら、国会前ステージの目の前まで行くことができました。振り返ると、そこから戻るのはほぼ不可能に近い状態で、ほんの短い間に人が押し寄せていました。
雨がまた降りはじめていました。
ぼくは、このデモが、ぼくたちの進化につながることを願っています。