「外国にルーツを持つ子ども」とは、両親またはそのどちらかが外国出身者である子どものこと。
国籍は関係ない。外国籍もいれば、日本籍もいる。
様々な経緯で、いま日本に住んでいる外国につながる子どもたち。
そのなかには、日本語が充分に身についていない子がすくなからずいる。
そういった子どもたちのために、国は、NPOなどへの委託事業というかたちで日本語学習を支援してきた。
だが、その事業は2015年度で変更された。
事業の主体者が、国から自治体に委ねられることになったのである。
自治体が主体者であるほうがきめ細かい対応ができる、というのがその理由。
この方針転換により、それまであった国からの全額補助はなくなり、無料で行われていた学習支援は有料にならざるを得なくなった。
このことで、貧困世帯の子どもたちは、日本語学習の場へ通えなくなってしまった。
言葉がわからなければ、学校で授業を受けてもついてはいけない。
そして、大人になっても、社会から孤立した存在になってしまう。
国から支援事業を委ねられることになった自治体の多くは、ノウハウや資金の不足などから事業を始動させられずいる。
その間にも、子どもたちの時は失われていく。
人生のなかで最も成長していくであろう、その時が。
YSCグローバル・スクールでは、現在クラウドファンディングを利用して、貧困世帯の子どもたちに日本語学習の機会を提供しようとしている。
プロジェクトが成立すれば10名が日本語学習の機会を得られる。
……それでも、10名。
しかし、それも、プロジェクトが見事に成立すれば、の話である。
日本語学習の機会を欲する「外国にルーツを持つ子ども」たちみんなが、それを手にできる日はいつになるのか……。
「NPO法人青少年自立援助センターYSCグローバル・スクール」
http://www.kodomo-nihongo.com/
「READYFOR」でのクラウドファンディング
https://readyfor.jp/projects/kodomo-nihongo-kyouiku