コメンテーター降板日の「報道ステーション」にて古舘伊知郎キャスターと激しくやり合い、注目を集めた元経産省の役人で評論家の古賀茂明さんが2015年4月16日、日本外国特派員協会にて会見を行った。
古賀氏は日本のテレビが権力に弱い理由について、総務省が管轄する免許制になっており、「独立性の高い委員会が管理しているわけではない」からだと説明した上で、大手メディアの問題点を次のように指摘した。
「政府からの圧力や懐柔に対して、メディアは圧力と闘おうとはしないで、かわそうとしている。自粛によって政権からの圧力を回避しているのが現状だ。そして、マスコミのトップが政権にすり寄るという現状がみてとれる。そのため、現場は非常に闘いにくくなっている。真実を伝えるだけでなく、色々な問題を掘り下げて、権力に様々な問題があるのであれば、それを提起していく役割がメディアにはあると分かっている人が現場にはたくさんいるのですが、トップがはたして、政府といざこざがあった場合に護ってくれるのか懐疑的に思ってしまっている」
外国人記者からNHKとテレビ朝日が自民党に呼び出しを受けている点について質問されると、「NHKとテレビ朝日には、自民党の呼び出しを断ってほしい」といったが、実際に両局が自民党の求めに応じる構えなのは「怖いという感覚があるだろう」と述べた。そして、「丁寧な言葉による聴取になるだろうが、集団リンチ的な状況が起こりうるのではないか」と危惧の念を示した。
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