福島県二本松市の東端、針道地区(旧東和町)の「夏無沼自然公園」で、突如持ち上がった放射性可燃物の仮設焼却場建設問題に、地域住民が動き出した。
昨年12月に開催された住民説明会では、予想を大幅に上回る200人もの住民が、会場の東和文化センターに押し寄せた。行政側の一方的な計画に反対意見や質問が殺到。この問題への地域の関心の高さを、強く感じさせた。
次回の説明会開催を約束しながらも、一向に具体的な開催日を発表しない行政側の動きを尻目に、住民は反対運動を展開する。説明会の数日後に「夏無沼と東和の環境を考える会」が発足し、翌週のうちに署名活動がスタートすると、山間地域ならではの横のつながりを生かして、署名は加速度的な広がりを見せた。
ご紹介の動画は、1月11日に開催された「仮設焼却場について考える住民集会」の模様。こちらも100名以上の参加者を集めて、地域住民からの意見表明のほか、県内各地で同様の問題に取り組む団体からの問題提起、さらには専門家による学習会などを行い、運動の取り組みへの一層の努力を確認した。
この間わずかに1ヶ月。署名は途中経過で地域住民の過半数を超えており、住民の熱意が伝わってくる。しかし、今後は行政側からの巻き返しも予想され、反対運動は予断を許さない。
住民たちの静かで「熱い」戦いを、引き続きレポートしたい。