2014/10/26 政治
【特定秘密保護法】自分たちのスタイルで特定秘密保護法反対のデモを行う学生たち そしてパブリックの反応

10月25日、SASPL(Students Against Secret Protection Law) 特定秘密保護法に反対する学生達が、強行採決された同法律は自由と民主主義に反すると主張し、渋谷で非暴力のデモ行進を行い2000人以上(主催者発表)がデモに参加した。DJのかける音楽や普通のカルチャー系のイベントと変わらないスタイリッシュなチラシのデザインなどで、政治的なメッセージだけではなく彼らの世代の文化もデモを通して表現し、他のデモとの差別化を図った。特定秘密保護法施行期日は12月10日。前日の9日と当日の10日に官邸前に反対の意思表示をするために集まることを学生達は呼びかけた。

 

 

<SASPLスタッフ・学生参加者>

 

 

今回のデモはSASPLが行った3度目のデモ。特定秘密保護法が可決された昨年12月6日からSASPLの立ち上げから関わり、当日は警察対応やデモの誘導などを行っていた東京学芸大学の学生(22)によると、街に出てSASPLとして行うデモ行進はこれで最後となるという。SASPLは同法律の施行日に一旦解散し、これからはSASPLをきっかけにできた学生間のネットワークを利用し、地域ごとやイシューごとに必要な活動を有機的に行っていくという形に移行する。

 

 

事務や演説などを行ったSASPLスタッフ(20)は、デモのイメージを良くしたり参加者に対して敷居を下げる為に、よりイベントのような「ダサくないデモ」をつくるのには苦労も多かったが、自分たちのスタイルでデモを成功させることができたので頑張ってきてよかったと話した。また、「デモなんかやっても変わらない」という言葉や、おかしいことに対しておかしいと言うことを事態を批判する風潮に対して、社会の方が病気なのではないかと思うと話した。

 

 

SASPLスタッフのゆきこさん(24)は、初めは大学内でチラシを配ることなどにためらいを感じていたが、チラシのクオリティーが高かったこともあり、チラシ配りを通じて知らない学生とも特定秘密保護法について話す機会にもなり、フィードバックがポジティブなものが多かった為、自信を持って「デモやります」と宣伝するようになっていたとデモの広報の過程で感じたことを話した。

 

 

同じくスタッフのちゃこさん(21)は、Facebookでデモの広告用の文章を書くときに、無関心層、潜在的な関心は持っている人、関心はあるけれどアクションは起こしていない人、既にアクションを起こしている人など、様々な学生がいて、誰に対してどのように文章を書くのか考えていた時に、なぜ無関心層は意見や関心を持たないのか理由がよくわからなくて苦労したと話した。

 

 

デモに参加した学生の加藤さん(19)は、ネット上でチラシを見たときに、今までのデモとは違い、学生が企画運営しているということに好感を持ち、悪く言えば野次馬精神も働いて参加することにした。同法律が可決された当時は受験生で関心は高くなかったが、このデモが同法律について考えるいい機会を与えてくれたと話した。

 

 

<デモに対する反応>

 

 

国民に開示するべき情報もある。自立してから意見を言った方が説得力はあると思う。

(船迫望・22・経済学部学生)

 

 

若い人だけではなく年配の方や幅広い世代の人がリズムに乗ってやっていて、驚いたし一体感があると感じた。特定秘密保護法に関しては法律がどのように使われるか不安もあるのでどちらかというと反対。デモに参加するのはハードルがまだ高い。

(松原賢司・45・会社員)

 

 

がんばって貫いてほしい。自分たちの時代は終わったけど、これからは彼らの時代。

(たかしまとしろう・72)

 

 

デモを見ても特になんとも思わない。信号待ちが長かった。

(母親と娘)

 

 

邪魔でした。意味がわからないし、何のデモをしているのはわからない。うるさいだけ。

(吉田さん・35・男性)

 

 

特定秘密保護法はいらない法律だと思うので反対デモをやってもいいと思う。時間があったら参加してもいい。

(吉田さん・20・男性・専門大学生)

 

 

したたかな白人と交渉するのに手の内を見せない方が得だと思う。国益を守る為、交渉を有利に進める為の秘密ならいいけど、役人や政治家に都合の悪いことを隠すのに使われるなら駄目。だから同法律に対する意見は複雑。

(児玉さん・55・男性)

 

 

シンガポールでプロテストをやったら刑務所行き。日本はいいね。シンガポールは住むには危ない国です(笑)

(夫婦・シンガポール人観光客)

 

 

テレビで観る海外の過激なデモとは違った。若い人達が1人の力は小さいけど大勢で発信しようとしているのはすごいと思った。

(伊藤遥香・15・高校生)

 

 

若い人達が多くて驚いた。

(西田恵梨奈・28・会社員)

 

 

秘密保護法に関しては曖昧なまま決まってしまって残念だと思った。

(尾崎千種・27・会社員)

 

 

学生達はいろいろ考えているのだと感心した。彼らの主張にも賛同できる。

(谷淵千恵子・35・看護師)

 

 

日本でデモを見ても特に驚きはしない。喜ばしいこと。

(ローラとアンドリュー・30・アメリカ人観光客)

 

 

大学生は暇。YouTubeの告知を観て「社会派で活動してる俺たちイケてるウェーイ」っていういわゆる意識高い系大学生という日本特有のカルチャーだと感じた。就活のときにウザい。結局会社入って組織の最底辺で下働きさせられてそういう層も落ち着く。居場所を求めてデモやる人もいる。自分は群れるのが嫌いだし、そんな暇あったらバイトして金稼いだ方が100倍マシだと思ってしまう。特定秘密保護法の問題は政府が強行採決したこと。

(男性・26・商社)

 

 

自分も特定秘密保護法には賛成していない。他のデモよりも活気があった。かっこよかった。

(子連れの夫婦)

プロデュース :蜂谷翔子
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