10月4日、 乙武洋匡さん(38)と日本の若き現役大学生で活動家の青木大和くん(20)が香港の地に降り立った。2人は10月3日に一緒にご飯を食べていたときに香港行きを決めた。筆者は「傘の革命」を肌で感じるために、香港から何かを学ぶために張り切っていた2人と合流した。
4日の夜に2人は「傘の革命」の中心地であるAdmiralityでの大規模な集会、熱気、学生運動のリーダーの1人である17歳のJoshua Wongの演説などを目撃する。翌日は最も治安の悪いMong Kokと、強制排除の可能性もあったAdmiralityへ出向いた。
乙武さんは香港の人々からも良く知られていて、街中でも頻繁に写真撮影などに応じ、現地メディアの取材もできる限り受けていた。
乙武さんがプロテストのサイトを進むと、誰からともなく彼に向けて拍手をし始め、拍手はどんどん膨れ上がった。数百人、数千人、ひょっとしたら数万人の香港市民が日本から現地を訪れた乙武さんに敬意を示し、惜しみない拍手を送った。映画のシーンのような現実だった。
自分たちも香港の学生や市民に負けていられないという思いを抱く2人は、短い滞在を終えて6日の午後の便で日本へ帰国した。