10月5日、警察による強制排除の可能性もある夜、運動の中心地であるAdmiralityに新しいアートが登場した。4メートルほどあるように見える木製の像は黄色い傘を手に持ち掲げていて、中心地までプロテスター達によって手押しで運ばれた。群衆の中をゆっくりと像が進むにつれて歓声が起こった。
普段は映像アーティストであるMILK(ニックネーム)は、記者の1989年に天安門につくられた像を意識したのか?という質問に対して、これはそれとは全く別のもので、シンプルに自由と平和を意味していると述べた。像は誰か特定の人物をモデルとしているわけではなく、誰でもない1人の人間。このプロテストが始まり、このアート作品をつくることを考えついたという。
バリケードやパブリックに溢れる手書きのメッセージ、人々の体や声やポスターや新聞まで、街全体が表現をしているようにさえ感じられる香港に、22歳の若い香港の九龍出身のアーティストによる新しいアートが加わった。