10月3日、Causeway Bayと Mong Kokプロテストサイトのプロテスター達がプロテスト反対派からの攻撃を受け、「傘の革命」にとって騒がしい一日となり、辞任を拒否した香港のリーダーCY Leungと「傘の革命」側とのなされる予定だった対話も実現することはなかった。
夕方5時頃、買い物客などで賑わうCauseway Bayというエリアにあるプロテストのサイトへ行くと、あちこちで小さな騒ぎが起きていて、ところどころで群衆の中に警察の姿があったりと、今までの平和的で祝祭的な雰囲気とは少し違った空気があたりを包んでいた。
人だかりの中心で声を荒げる人々には、数では圧倒的に多いプロテスター達の目と、マスメディアのカメラからiPhoneカメラまで、多くの注目が集まっていた。彼らは声を荒げたり、メガホンから警告音のようなものを発したり、汚い言葉を使ったり、体を押したりしてプロテスター達を挑発していたが、プロテスター達は挑発には乗らずに大旨冷静に対応していた。現場のプロテスターによると、彼らは一日中執拗に妨害行為や挑発を繰り返していて、おそらくはトラブルを起こす為にお金で雇われていると彼は考えているという。
大柄の男性が掲げたメガホンから警告音を発しているとき、突然群衆やメディアがJardine’s Bazaarという道の方に動き出した。その道もまたバリケードで封鎖されている道の一つだ。
群衆の向かった先で、バリケードのフェンスがバタンバタンと倒れるような音がし、何者かがバリケードを力づくで撤去しようとしているのがわかった。どこからともなく同じマスクをした集団が攻撃的にプロテスター達に文字通りなだれ込み衝突を起こし、騒ぎが始まった。
現場を見守っていたプロテスター達はマスクの集団がしばしいなくなった間にフェンスを直し始めた。すると中年女性が突然叫び声を上げ、周りにいたプロテスター達は危害を加えていないことを示す為に両手を上に上げたり、彼女に何か声をかけたりしていた。女性は金切り声を上げその場に座り込もうとした。するとマスクの集団が再来し、またバリケードを壊しにかかる。今度は警察も姿を現し、あたりは再び騒然とし、通りは事態を見守る人々でいっぱいになった。多くのカメラも向けられている。
しばらくすると、現場にまとまった数の警察が応援に駆けつけ、警察が動いたことに対して群衆は拍手を送った。警察が動いたことによって一先ずマスクの集団は鎮圧された。
一日の成り行きを見守っていたソーシャルワーカー、40代男性のSinさんは、反対派が意図的にトラブルを引き起こすような行為を執拗に行っていたので、学生が走って警察に仲介に入るように頼みにいったが、警察は全く応じなかったという。彼はプロテスターと反対派の争いが激しくなるのをなぜ警察が放っておくのか、と警察の対応の遅さを批判した。
現場で写真を撮っていたBella(23)は、プロテスター達を攻撃したマスクの集団を、騒ぎの後警察は逮捕することなくそのまま帰らせたのを見たと言う。
Jehcho(27)は、このようなタイプの攻撃をプロテスター達が受けたのは「傘の革命」が始まってから今日が初めてで、同じような攻撃がMong Kokでも今日起きたという情報を教えてくれた。
天気は雷雨になった。大きな騒ぎがあったため、周辺には多くの警察が配備された。Causeway Bayのプロテスター達は、更なる攻撃に備えて、バリケードの強化や水や食料や医薬品などの物資の移動を行った。
夜中にバーに行くと、テレビでは10月3日に複数の場所で起きた騒動の様子が何度も何度も流されていた。