「在日特権を許さない市民の会」(在特会)とまとめサイト「保守速報」を名誉毀損で提訴した在日2.5世でジャーナリストの李信恵さんが2014年9月5日に日本外国特派員協会にて記者会見を行った。
李さんは冒頭で
「ネットでヘイトスピーチをまき散らし、在日朝鮮人や在日外国人、女性、LGBTなどマイノリティに嫌がらせをする人たちがそうであるように、まとめサイトの多くの管理人が匿名です。自分自身は安全な場所にいて、差別を煽り、それを商売にする。そのことも許せないと思っていました。ネットに匿名はない、調査すれば特定できる、差別や誹謗中傷が訴えられるということが分かれば、再発防止につながるのではないか……と思って提訴した」
と提訴にいたった動機を説明した。
また、在特会を提訴した理由について
「もう一つはネット上にとどまらないヘイトスピーチ、路上に飛び出した在特会を代表とする『行動する保守』団体の責任も問いたいと思った。彼らと行動を共にした28歳の青年は昨年わたしをTwitter上で『殺す』と脅迫した容疑で書類送検されました。ある中学生の女の子は昨年二月、大阪の鶴橋駅前で、『朝鮮人を虐殺する』と叫びました。ベビーカーを連れた女性を囲んで恫喝し、『朝鮮学校の無償化、除外反対』を訴えるパレードに突っ込んでいった18歳の少年はその後に別の容疑で逮捕され、少年院に送られました。彼/彼女らを扇動したのは誰だったのか。在特会に代表される『行動する保守』団体の代表は、まとめサイトの管理人と同様、自らは安全な場所にいて、若者らの憎悪を煽り、将来を困らせた。京都朝鮮学校を襲撃し、多くの保護者ら子ども、教員の心も傷つけました。しかし、代表者の個人としては、何らかの責任も問われていません。その後も在特会らは反省もないままに、『道路使用許可』や『表現の自由』という名の下に毎週のように差別の扇動を続けています。」
と説明した。