緑の党グリーンズジャパンは2014年8月9日(土)~10日(日)、政策フォーラム2014「地域からはじめよう!緑の政治」を都内で催した。
9日は秋葉忠利・前広島市長が「国家の時代から都市の時代へ」と題した基調講演を行った。
秋葉氏はまず「人類は今、生存に関わる2つの本質的な問題に直面している」と指摘。「温暖化などの環境問題」と「核兵器の存在」が人類史の行く手に大きく立ちはだかっており、変革の主体は「国家」ではなく、「多様性」と「寛容さ」を合わせ持った「都市」にこそ可能性がある、と…自説を述べた。
多様性を尊重することと、異質な他者に寛容であることは、そのまま「平和」や「和解」と同義であり、戦争の抑止力は核兵器などの武力にあるのではなく、異国への留学促進など人的交流の深化にこそある、と力説。「自分の家族が留学しているところに爆弾は落とせないでしょう」と笑った。
また、「子ども」という価値は万国共通であり、子どもたちの夢を育む「未来志向」を担う人々こそ人類史の正当な継承者であるはずだと訴えた。
そして、多様な価値観を持つ人々が手をつなぐ方法論として、「パッチワーク型」のネットワークづくりを提案。「多種多様な布切れも、一辺だけ合えば縫い合わせることができる。これからの平和運動は、価値観の共通項を一つでも見つけて他者と手をつないでいくことだ」と述べた。
秋葉氏は「100年前と現在を比較しよう」と呼びかけ、
「1853年から1953年までの100年間の戦争における(日本の)死者は約300万人だが、1954年から2014年までの約60年間の戦争による死者数はゼロ」
と指摘した。そして、
「160年から2014年までの414年間で、(日本の)戦死者が出たのは、1895年から1945年の間の50年間に限られる」
と述べ、米国の戦死者数を
・南北戦争-----63万人
・第二次世界大戦--41万人
・第一次世界大戦--12万人
・ベトナム戦争----6万人
・朝鮮戦争----- 4万人
・独立戦争----- 3万人
と例示した上で、
「1850年からの100年間の戦没者は130万人以下、1951年から今までの戦死者は約7万だ」
と述べ、日本でも米国でも戦死者は大幅に減傾向にあり、「世界は平和な傾向にある」と述べ、各国の殺人件数やデータを示した。