6月30日、渋谷ハチ公前で、平和憲法、集団的自衛権、憲法改正のプロセス抜きの閣議決定、そして戦争について、日本人を含む7カ国の人々に街頭インタビューを行った。
「日本の平和憲法については知らなかった。日本がアメリカ合衆国やヨーロッパと同じように戦争ができる国になってしまうのは残念だし不名誉なことです」
—イギリス人のヘレン(42)
「イラク戦争の時、人々は巨大なデモをしたのにブレア首相は全く民衆を相手にしなかった。恥ずかしい行為です。集団的自衛権が違憲だというのもひどい話。政府はいつも政策が人々にとって利益になるかのように言いふらしますが、それは嘘やプロパガンダです。他の国々も平和憲法を見習うべきです」
—イギリス人のリズ(55)
「(憲法を無視して国の方針を大きく変えるのは)良くない。僕は平和憲法を変えるべきではないと思う」
−ニュージーランド人のクリス(29)
「日本の細かい政治的な事情はわからないけれど、私は平和主義者で、平和を信じている」
−カナダ人のアリス(26)
「私は外国人だけど、絶対反対です。今まで通り、安倍総理お願いします。ロシアは戦争が好きというイメージがあるけれど、そんなことは絶対ないんです。日本の平和憲法はとてもいいです。平和憲法のおかげで、世界でも日本のイメージはとてもいいです。平和の国。だから今までどおりでいてほしいです」
—ロシア人のバレンティーナ(45)
「僕は集団的自衛権に賛成です。アジアの情勢が不安定だから、少なくとも敵を日本に近寄らせない程度の防衛は必要だと思う」
—日本人のひろすけ(27)
「私は憲法を変えるなら近道をしたり手を抜いたりせずにきちんとプロセスを踏むべきだと思います。憲法違反をしてその結果どんな結末が待っているのかわからないわけですし。私は日本で民主主義がどのように解釈されているのかは知らないけれど、もし日本の民主主義において民意が意味を持つなら、きちんとしたプロセスを踏むべきです」
—カナダ人のアニャ(27)
「日本政府は日本にとってベストなことをやるべきだから、日本政府のやることにつべこべ言いたくはない。だけど僕個人的にはどんな軍事介入も認めない。それが僕の見地だ。なぜ?理由はとてもシンプル。世界の至る所で虐殺が起き血が流れている。お金や誰かの個人的な利益の為に武力を使うのは間違っている。武力を使うのに『充分』な理由や言い訳というのは僕にとっては存在しない。僕のことをヒッピーとでもなんとでも呼んでくれてけっこう。僕は平和主義者で、戦争や暴力にはとにかく絶対反対なんだ」
—ポーランド人のパウェル(37)
「私たちは何の為に歴史を学ぶのでしょうか?私たちは戦争の悲惨さを知る必要があります。たくさんの人達が戦争で死んだんです。日本は安全な国なので観光地としてもとても人気があります。日本がここまで発展できたのも戦争をせずに発展に集中できたからです。それにもし日本が軍を持つことになったら、私たちの税金が軍や武器に使われます。それは許容できません」
—日本人のイズ(22)
「僕が日本を好きな理由は、日本という国が今のところ戦争や紛争に介入していないからだ。僕は自分がアメリカ人だから特に批判的なのかもしれないけど、僕はアメリカの数々の戦争を誇りに思っていない。アメリカが中東で戦争を始めてたくさんの人達を傷つけたりトラブルを起こしていることに僕はとても批判的なんだ。日本の文化やプロダクションがこんなに進んでいるのは、日本が戦争に金を使う代わりにプロダクションにフォーカスできたからだと思う。だから平和憲法を変える必要はないと思う。このままでいい。イラク戦争が始まった当時、正直自分が一体何を考えていたのかはわからない。戦争を肯定する友達もいて、人々は複雑な感情を持っているから、僕はなるべく戦争の話題には突っ込まないようにしていた。だけど結局『死』は『死』でしかないよ。人々は死んで、それでおしまい。正しくない。正当化することはできない。そういうことだよ」
—アメリカ人のニコラス(21)