2014/05/31 政治
【戦争と平和】「村山談話」今こそ歴史認識と国際感覚を

5月25日、明治大学で行われた講演会「歴史認識を語る−村山談話の歴史的意義−」で村山富市元内閣総理大臣が自ら「村山談話」について講演した。村山元総理は、国家の代表として日本の侵略戦争を反省、謝罪した総理で、「村山談話」は戦後50年の節目に村山内閣が閣議決定した政府公式の声明。今日まで約20年間継承されてきた「村山談話」は、過去の侵略戦争を反省、謝罪し、アジアや世界の平和の為に貢献するべきだと、歴史の文脈を踏まえた上で日本が国際社会の一員として果たすべき役割を示している。

一方で現在、安倍政権の発言や独走は国際社会からひんしゅくを買っている。今後の日本の安全保障のあり方が根底から覆される可能性がある今、国際的に評価されている「村山談話」の歴史認識と方針を改めて見返す意義は、日本が今後世界の常識や国際社会の世論に合致し協調できる国になる為にも大きい。

中国の脅威を派手に煽る報道が蔓延する現在の日本のメディア環境だが、侵略戦争を反省する姿勢の無い安倍政権がアベノミクスからアベノミリタリズムへと移行しようとするのを見て、過去に日本から侵略を受けた経験のあるアジアの国々が警戒心や不信感を日本に対して募らせるのは無理もないことだ。歴史を踏まえたより包括的で冷静な国際感覚も今の日本には必要だろう。

プロデュース :蜂谷翔子
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