4月19日、鹿児島中央駅東口で午後1時から5時頃まで、衆院鹿児島2区補選に立候補している有川美子さん(42)陣営の企画した「選挙フェス」が行われた。
去年の夏の参院選の全国比例区で立候補したミュージシャンの三宅洋平さんが始めた選挙フェスは文字通り、選挙を皆が楽しめるかつ啓蒙的で文化的な祭りにするイベント。立候補者だけでなく、バンドやダンサー、作家、科学者、文化人など、様々な人々が出演する。三宅さん自身や有川美子さんや山本太郎さんのような脱原発を掲げる立候補者の選挙を盛り上げるだけではなく、政治と音楽や文化を融合させ、政治を一部の人間だけの世界にせず、市民皆が参画する参加型の政(マツリゴト)、デモクラシーの本来あるべき姿に近づけるという目的も持つ。 選挙フェスは今回の鹿児島2区で2度目。三宅さんはこれからも選挙フェスは続けてゆくと言う。
選挙フェスIN鹿児島には、cheeafulmark(徒歩圏)、木内みどりさん、鹿児島うるまエイサー、広瀬隆さん、土岐宏大さん、星川淳さん、ほーちゃん、赤星秀一さん、中村てつろうさん、山本太郎さん、三宅洋平さん、さとぽん、TADA、ありかわ美子さんが出演した。(出演順)
「若者が政治に対して無関心」という状態に至ったそもそもの理由は様々だが、理由の1つとして、投票率も関心も低いまま現状維持できれば、政権与党は今までと同じ選挙の戦い方をし、今までと同じ支持層や組織を相手に政治をすれば安泰であるというのが1つ。政治家は支持してくれた人々の為に働くというのが基本なので、投票に行かない人々のことは目には当然入らなくなる。最も選挙に行かない若者達にとっては特に不利な世の中の構造が自然と固められてしまうことになる。投票しない有権者は「政治業界」のカウントには入らないので、若者が政治の世界から疎外感を感じるのはある意味当然。政治家のスピーチが若者に響かないのは、彼らはそもそも若者の方向を向いていないからだ。
立候補者である有川さんでさえ「選挙なんか行っても何も変わらないよ」という殺し文句を20代の頃女友達に言われ、それを信じてしまって後悔したこともあると選挙フェスのスピーチの中で語った。
しかし三宅さん、山本さんや有川さんは、皆が政治に様々な形で参加することによって実際に政治は変わる、変わらざるを得ないということを第一線で訴えている。