2025年11月18日、「こういうスマホ至上主義に危機感があります。何をケチりたくてこんなことするんでしょうか。敢えて崩壊しやすいインフラに換えてしまった感が否めません。もっとアナログを大事にしないと。」という文面と共に時刻表がQRコードに置き換えられた駅の掲示板の写真がX(旧Twitter)で拡散されました。2025年11月21日現在、リポスト2.3万、いいね10万、ブックマーク3228件、表示835.7万、コメント数1991と大規模に拡散されています。
https://x.com/Ts113_1015/status/1990554384007397471
時刻表をQRコードに置き換えたことでスマホを持たない、あるいは使えない、使いにくい人に対して優しくないのではないかという主旨と思われ、コメントにもそのように同調する主旨のものがたくさんありました。
しかしQRコードしかないのは本当なのでしょうか?コメントの中には「電光掲示板があるから問題ない」とするものもありました。今、駅にあるのはQRコードだけなのか?電光掲示板もあるのか?あるいは時刻表も掲示されているがQRコードも合わせての掲示になっているのか?事実は見に行かなければ分かりません。
コメントを見ていると、投稿主が「上永谷駅です」と返信しているものがありました。
https://x.com/Ts113_1015/status/1990655840622456979
駅は横浜市営地下鉄ブルーライン上永谷駅でほぼ決定です。横浜市内に住んでいる者として、確かめに行かなければならない責任感にかられ、見に行きました。その様子はこちらの動画にまとまっています。
QRコードしかないのは事実でした。おそらくは今まで時刻表が掲示されていたであろう掲示板には、「令和7年11月1日(土)ダイヤ改正に伴い、ホーム上の時刻表を二次元コードの時刻表に切り替えます。」と書かれた紙の掲示がありました。
ホーム上にいわゆるアナログの時刻表がないのは事実です。しかし動画をご覧いただくと分かる通り、先発と次発の時刻と行き先を表示した電光掲示板もあります。アナログでの表示が全くなくなった訳ではありません。
ファクトチェックとしては、Xのポストの内容は「不正確(正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如している)」と判定します。※ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)のレーティング基準に準拠する。
https://fij.info/introduction/rating
目立つ事実のみに気を取られて、他にある大切な事実を見逃さないようにしたいものです。
なおこのQRコード、実際に操作を試しましたがQRコード同士の距離が近すぎて誤って読み込んでしまうことがありました。例えスマートフォンが使えても、仕様にやや難があるのは事実であると認めざるを得ません。
こちらの件ですがJ-CASTニュースで記事化されているので合わせてご覧下さい。
https://www.j-cast.com/2025/11/19509475.html
撮影:2025.11.21