9月2日深夜、ロシアのプーチン大統領がICC(国際刑事裁判所)加盟国のモンゴルに到着。ICCが去年3月プーチン大統領に逮捕状を出してから、加盟国への訪問はこれが初めてとなった。
数時間前の2日午後3時、東京都渋谷区にある駐日モンゴル国大使館前では、市民が集まりプーチン大統領の逮捕を求める抗議活動が行われていた。
国際秩序が崩れていく中、呼びかけ人で武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司さんは、日本からも市民が声をあげる必要があると語る。8bitNewsメンバーでジャーナリストの構二葵が取材した。取材の全容は映像ルポにまとめているので、ぜひご覧いただきたい。
今回、プーチン大統領がモンゴルを訪れたのは、1939年の「ノモンハン事件」から85年に合わせた式典に出席するためとされている。
杉原さん「戦争犯罪の責任を問わない危険な先例を作ることになるので、市民としてやめてほしいと。少なくとも入国したら方針を撤回してでも逮捕して、ハーグの国際刑事裁判所に差し出すべきだということを直接大使館の方に伝える必要があると思いました」
モンゴルは、核廃絶を訴え続けている国の一つだ。一方で、ロシアは戦術核兵器の使用を想定した軍事演習をこの間続けてきた。
杉原さん「なぜ核兵器を使うと恫喝をしているようなプーチン大統領を逮捕するんじゃなくて招待するのか。むしろモンゴルが訴えてきた核兵器廃絶の訴えの正当性、道義的な説得力を失わせることにもなると思うんです」
抗議活動を続けていると、大使館から職員が出てきた。杉原さんはすかさず持参した申入書を渡しに行き、モンゴル政府への早急で柔軟な対応を求めた。
ロシアによるウクライナ侵攻から2年7ヶ月が経とうとしている。例え小さな行動でも、日本からウクライナの人々に「見捨ててない、共にいる」とメッセージを発信し続けたいと杉原さんは語った。
取材の全容はこちらの映像ルポからご覧いただきたい。
取材・記事 ジャーナリスト構二葵(8bitNews)