2024年3月11日 福島県双葉郡富岡町で東日本大震災及び東京電力福島第一原発事故に伴う追悼と町の復興への祈りを込めた竹あかりが灯されました。
富岡町は2011年3月11日に起きた東日本大震災で震度6強を観測し、最大21.1mの津波が富岡駅前に押し寄せ、町は甚大な被害を受けました。また東京電力福島第一原発の事故により一時「警戒区域」に指定され約16,000人の全町民が避難を余儀なくされました。
その後「警戒区域」は「避難指示解除準備区域・居住制限区域・帰還困難区域」の3つに再編され、2017年4月1日帰還困難区域を除くエリアの避難指示が解除されました。それに伴い、3月31日の夜から4月1日にかけて追悼と感謝の意を込めた竹あかりが灯されました。
*『富灯り』~ 震災から6年、富岡町避難指示一部解除に伴う感謝と追悼の竹灯り ~
あれから7年が経ち、町は少しずつ変化していました。
昨年、2023年11月30日には双葉郡内の6つの町村(富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)に設けられた帰還困難区域の一部の「特定復興再生拠点区域」の避難指示が解除され、それに伴い特定復興再生拠点区域の避難指示は全て解除されました。
ただし、まだ帰還困難区域(309k㎡あまり)があるので、今後住民の帰還の意向に基づき除染などを進めていく方針とのことです。
原子力災害対策本部によると避難指示解除の要件について下記のように発表しています。
①空間線量率で推定された年間積算線量が20ミリシーベルト以 下になることが確実であること
②電気、ガス、上下水道、主要交通網、通信など日常生活に必須 なインフラや医療・介護・郵便などの生活関連サービスがおお むね復旧すること、子どもの生活環境を中心とする除染作業が 十分に進捗すること
③県、市町村、住民との十分な協議
(首相官邸 H.P より一部抜粋)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/dai62/shiryou.pdf
また現在富岡町の90%以上が避難指示解除がなされていますが、居住者は震災前の15% 約2300人とのこと。そのうちの半分以上は元々の居住者ではなく、新規移住者とみられています。
状況は少しずつ変化していますが、まだ復興の道半ば。
町には多くの課題が残されていますが、今年の富あかりの会場では以前聞けなかった子供たちの笑い声も多く聞こえ、竹あかりは希望の光にも見えました。
東日本大震災、そして東京電力福島第一原発の事故から13年。
廃炉作業は40年かかると言われています。
今も尚、毎日4000人以上の人達が東京電力福島第一原発で働いています。
個人的には出来れば廃炉の最後を見届けたいと思っています。
私たちが使っている電気のことでもあり、多くの犠牲を伴っていることなので。
また現在各地で再稼働の動きも進む中、先日の能登半島地震でもヒヤリとしましたが、もしまた原発の近くで大きな地震や津波が起きたら?
避難経路含めしっかりと対策ができているのでしょうか。
町の復興を願うと共に、引き続き関心を持ち続けていきたいと思います。
富岡町に関する情報はこちらから とみおかプラス https://tomioka-plus.or.jp/
竹あかり総合演出・制作 株式会社 ちかけんプロダクツ