2023/10/22 教育
三毛猫の毛色をつかさどる遺伝子を解明したい!~猫好き教授の知的好奇心~

みんな大好き、三毛猫!可愛いブチ模様は誰にも愛されます。でもなぜ三毛模様になるのか、遺伝子的にはまだ解明されていません。この謎を解きたいと、知的好奇心旺盛な猫好きの教授が、今日も挑戦を続けています。

 

九州大学・名誉教授、九州大学高等研究院・特別主幹教授、九州大学生体防御医学研究所・特命教授、医学博士で医師の佐々木裕之教授は、猫を始め動物全般が大好きです。専門は分子生物学・遺伝学。その専門と動物好きから、三毛猫の遺伝子を解明したいと思ったのは、2005年に遡ります。

 

佐々木教授は、その年に「エピジェネティクス入門―三毛猫の模様はどう決まるのか」という本を上梓します。この本は遺伝子全般について書かれた本です。ところがアマゾンレビューで「三毛猫のことについて少ししか書かれていなかった」ことについて否定的なニュアンスのことが書かれました。このサブタイトルは、佐々木教授が出版社におまかせでつけたもの。確かに三毛猫のことは取っ掛かりとしてでしかなかったのです。それ以来佐々木教授は、三毛猫の遺伝子について本格的に解明したいと思うようになったと話します。

 

三毛猫が雌ばかり、というのは猫好きの間では有名な話です。実は三毛猫が三毛になる遺伝子は、性染色体のX染色体にあるというところまではわかっています。ところがどの遺伝子なのかがまだわかっていません。その謎を解明するのです。

 

性染色体がXXだと雌になり、XYだと雄になります。そして、性染色体は雌と雄のアンバランスを解消するため、雌ではどちらか一方のX染色体が機能しなくなります。雄が雄になるためのY染色体には三毛猫が三毛になる遺伝子はなく、このため、三毛猫(サビ猫も含む)は雌ばかりになるのです。

 

今般の研究費はクラウドファンディングで賄われています。目標額の2倍を上回る1000万円以上を達成し、終了しました。なぜクラウドファンディングにこだわったのか、例えば科研費など税金が元手となる研究費は若手に使ってもらいたかったと、佐々木教授は話します。佐々木教授はすでに九州大学を退職しており、そのために三毛猫の遺伝子解明プロジェクトをいざ手掛けることができたというのもあります。

 

インタビューでは常に笑顔を絶やさず、嬉しそうに科学を語る佐々木教授。謎に挑む面白さ、難しさ、そして何よりその魅力が伝わります。プロジェクトが成功することを願うばかりです。

 

インタビュー撮影日:2023.10.07
クラウドファンディングサイト: https://readyfor.jp/projects/calico60

プロデュース :西村晴子
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