キエフ市郊外の街Ворсель。
24日ロシア軍侵攻の朝、食卓では母親と娘がスマートフォンを握りしめ、ゼレンスキー大統領の演説を不安な表情で聞き入っていた。
少し開いた窓の外からは、上空を飛び交う軍用機の轟音が漏れて聞こえてくる。
Kaoru氏が母親の隣に立つ娘に「今、この状況をどう思っていますか?」と尋ねると「わからない」「何と答えてよいのか」と言葉に詰まった。
しばらくして漏れた一言は、「怖い」。
「この状況がとにかく怖い」と語る娘は、ポーランドへの避難を考えているが、どの交通手段が確保できるのか、目処は立っていないという。
母親は不安を振り払うかのように、窓を閉め固く鍵をかけた。