2020/02/13 地域
東日本大震災後の離島社会

浦戸諸島は桂島(かつらしま (桂島地区、石浜地区、2区) )、野々島(ののしま)寒風沢島(さぶさわじま)朴島(ほうじま)の4島と多くの無人島からなる諸島群です。

 

島の産業は海苔養殖・板海苔生産、牡蠣養殖、近海刺網漁が主産業で地区ごとほぼ漁業の棲み分けがされており海苔養殖・板海苔生産は桂島地区の法人化された2社と石浜地区の個人の生産者1軒、牡蠣養殖は朴島地区が出荷量が多く他、桂島、野々島、寒風沢島で養殖用種牡蠣の生産出荷と食用牡蠣の生産を生業としています。刺網漁は寒風沢地区の漁業者が多く又観光業は桂島が主で夏場の海水浴客対象の海の家の他民宿ペンションなどの宿泊施設が桂島地区、石浜地区と寒風沢地区にあり観光等で訪れた人たちの滞在場所となっています。寒風沢島では、若干量ですが米の生産がおこなわれており秋の収穫期には天日干しされた黄金色に染まる稲を観ることができます。

 

東日本大震災以前から人口減少と過疎化、高齢化の進んでいた地域でしたが震災後は人口減少と過疎化、高齢化が加速度を増してしまいました。浦戸諸島に限らず東日本大震災後宮城県沿岸部では人口移動が起こっているが離島の不便さ故に塩竈市内陸部や近郊地域への住まいを求め転入する人たちが多かったようです。

 

東日本大震災後は桂島の個人の海苔生産者さん達は協業というかたちで問題解決に取り組んでいます。又地域おこし協力隊で転入する若者達も集まりはじめ新たな動きがここ浦戸諸島で始まってきたところです。

 

【編集後記】

撮影を振り返り印象深く思うのは私が子供の頃見た風景が島ではまだ残っているという事です。天日干しされ黄金色に輝く稲穂は絶景で小生が子供の頃稲わらで秘密基地を作りお百姓さんに怒られたことなど思い出した次第です。

私は、美しさとは、瞬間的に映るものと、後々感じるものと2種類あると思います。浦戸諸島の美しさは、紛れもなく後者と感じています。思い起こしたり二度、三度、目にすることで感じられる美しさです。浦戸に訪れぜひ皆さんの目で感じて下さい。

プロデュース :今野勇次
Comment

コメントは管理者が承認後に表示されます。

Page Top