2018年11月18日、家族旅行で訪れた愛知県知多郡南知多町篠島で山火事発生。午前10:10ごろ山からバチバチと木々が燃える激しい音が聞こえてきた。現場は竹林があるためその破裂音ではないか?と地元住民の方が教えてくれた。
東山と呼ばれる山の周囲を走る沿岸道路沿いから上へと燃え広がっていく。火の気のなさそうな場所なのになぜ?という疑問がわく。地元の方によると…この時期、枯れ落ちた葉っぱが地面に堆積しており、葉っぱの水分も減って燃え広がりやすいという。「おそらく、景色を眺めていたか?釣りをしていた奴がタバコをポイ捨てしたのではないか?」と推測する地元住民。
火災発生から約10分後、消防団の車が3台到着。放水を開始。バチバチという激しい音が止んだのは放水から5分後のことだった。黒煙は白い煙に変わっていくが、時折、火の手が姿を現す。完全な鎮火はまだ先の様子。やがて海側からボートも駆けつけて海水を組み上げるためのホースを海へ投げ入れ、地上の放水車へと繋げる。火災発生から約1時間後、民家へ延焼する危険性は去ったように見えた。その頃、どこかのメディアの取材ヘリコプターらしき機影が現場周辺をグルグルと回りながらプロペラ音を轟かせていた。
離島の消防は消防団が一手に担っている。
漁業が主な産業である篠島は人口1700人足らず。地元の方によると、今回火災のあった篠島では年間50人ペースで人が減っている。原因は漁業の不振。篠島は「しらす漁」がメイン。しかし、そのシラスが獲れなくなり島を出る人が増えていったという。
こうした背景を聞くと、消防団に参加できる年齢はそれほど多くはないのではないか?とも感じる。
今回、目の当たりにした迅速な消火活動。日頃の訓練の賜物であり、その役割の大きさを実感した。