皆さんは、竹害(ちくがい)の問題をご存知でしょうか?
今、日本の特に九州では、竹害という竹の問題が大きくなっています。
もともと筍や建材を採る為に人工的に多く植えられてきた外来種の
マダケ属の竹は、輸入品やプラスチック製品に切り替わっていったり
農家さんの高齢化が進んでいく中で、手入れをする人がいなくなり
その結果放棄竹林が増えてしまいました。その中でも特に成長の早く
生命力の強い孟宗竹は筍から約1ヶ月で20mも成長すると言われています。
また周囲にも無秩序に広がり、周りの生態系を壊してしまいます。
更には土壌保持力が低いことから崖崩れを起こしやすくしてしまうとも
言われており、現在、日本の里山管理の上で大きな問題となっています。
その解決策の一つとして、放棄竹林の竹を間引きし、加工して、その中に
ロウソクやLEDのライトを入れて竹あかりを作る人たちがいます。
熊本で10年以上前からその取り組みをしている竹あかり演出家の
CHIKAKEN(ちかけん)さんです。 代表の池田 親生(いけだ ちかお)さん
と三城 賢士(みしろ けんし)さんが共に大学の研究室で「まつり型まちづくり」
を学び、その中である地域の課題にもなっていた放棄竹林の問題を解決する為に
生まれた「竹あかり」を通じ、自分たちも実際にそこに関わっていく中で、
単に竹あかりの綺麗さだけでなく、竹の魅力や竹から広がる可能性を感じ、
それを仕事として始めたそうです。
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「竹あかりが祭りを通して、人と人、人と地域、地域と地域を繋いでいく」
現在、竹あかりは様々な形で全国的に広がりを見せており、デザイン性も
優れ、各地の町のお祭りからフェスやサミットなどの大きなイベント会場
また結婚式場や企業のパーティーまで幅広い場で需要が求められています。
更には東日本大震災の復興支援や、自分達も当事者として直接被害を受けた
熊本地震の復興のシンボルとしても大きく注目を集めています。
また、彼らは竹あかりの演出や制作だけではなくて、各地で竹あかり作りの
ワークショップを開催し、竹あかり作りの指導などもしています。
基本的には開催場所周辺地域で採れた竹を使い、子供から年配の方まで
幅広い世代の方が気軽に参加出来て、みんなで楽しめるワークショップです。
出来上がった竹あかりは各自で持ち帰り、その後も家などで楽しむことが出来ます。
竹あかりは単にその場の綺麗さを作るだけでなく、竹あかりをその地域の人達
みんなで一緒に作る事で、地域の活性化に繋がり、継続していく中でその場所
独自の物語が出来たり、課題解決に繋がっていくのではないかと言います。
そして自然と人と人、人と地域、地域と地域の繋がりが出来ていき
竹あかりの輪が広がっていくそうです。
循環型という点ではお祭り等で使われる竹は基本的に生竹なので長持ちせず
時間の経過と共に割れたり、カビが生えたりしてしまい、それが終わると役目を
果たしてしまいますが、今度はその竹を竹炭にして再利用し、最終的には
また土に還すという竹の循環を作っています。せっかく作ったものが無くなる
寂しさはあっても、それ故にまた増え続ける竹を放棄竹林から間引きし、
新たな竹あかりを作り、そして竹炭にして土に還す。それを繰り返す。
そうして整備されていく竹林は春には筍がたくさん出来て、今度はそれも
楽しむことが出来るようになります。
竹あかりに興味がない人も、筍や建材、竹炭など、いろいろな形で竹に関わる事が
出来る仕組みを作ることで、そこに経済の流れもでき、竹で作る新しい循環型社会
が出来るのではないかと、そしてそれを目指していきたいと代表の三城さんは
言っていました。
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環境問題の対策としても注目を集めている竹あかり。
環境問題の取り組みのイベントなどでも大きく活躍を見せ始めています。
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竹は昔から日本人のとても身近な存在として多方面で使われてきました。
それは物質的な物だけではなく、心の中にも竹を見ると安心するような
そんな身近さがあるのではないか、そしてその身近な竹を使うからこそ
今まで続けてこれたし、これからも持続可能ではないかと言います。
そして彼らは自分たちだけでこの取り組みをするのではなく、それを全国の
みんなで取り組む事で、それぞれの地域の問題が解決出来るのではないかと
言います。そしてそれをみんなで続けていく事で100年後には竹あかりが新しい
日本の文化として根付く事を願っているそうです。
その為にも全国に広げていく事が必要で、何故自分たちが竹あかりを作るのか
その想いを伝えていきたいと思っており、現在、それに向けて竹あかり作りの
教科書を作成しています。そしてその本と共に、その想いを直接全国の皆さんに
伝える為に全国キャラバンを企画しています。
こちらは3月31日の福島を皮切りに全国12箇所をちかけんのメンバーが周り、
竹あかり作りのワークショップとトークイベントを開催し想いを届けます。
その為のクラウドファンディングもスタートしました。
ご興味ある方は是非、お近くの会場に足を運んでみてください。
また、直接行けなくても下記のFBページから彼らの活動詳細を知ること
や支援することが出来ます。
各地でも竹あかりを作る仲間が増え続けいています。
「竹あかりを新たな日本の文化に。」
それに向けて更なる次のステージへ発進しました。
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