大塚耕平「民進党」代表は3月15日、党本部で定例会見を行った。
森友決裁文書改ざん問題について
【代表】
まず国会情勢ですが、与野党で19日の参議院予算委員会の集中審議7時間を合意したと聞いております。それをもって、あすから参議院本会議、予算委員会一般質疑に復帰するということでありますので、佐川前国税庁長官の証人喚問は当然のこととして、この事実関係の究明に当たりたいと思っております。
そして、これまで明らかになった事実だけでも十分に財務大臣の辞任に値すると思っております。少なくとも、昨年までの答弁が、虚偽に基づく長官の答弁であったということ。そして、「長官は適材適所だ」と繰り返し国会で述べてきた財務大臣・総理大臣の責任は免れないと思っています。
財務大臣におかれては、予算審議中ですので、遅くとも予算の成立を見届けた後に辞任されるのが筋だと思います。
総理においては、この事実関係を究明していく中で総理及び夫人の関与が明らかになれば、ご本人が昨年述べていたように、総理のみならず議員を辞職するのも当然のことだと思います。
また、内閣総辞職に値するという意見もありますので、そのことも含めてあすからの質疑の中でただしていくことになると思います。
「政府浄化法案」の提出を検討
【代表】
また、今回は単なる不祥事ということではなく、やはり政府組織が相当緩んでいる、腐敗している、構造的な問題を抱えているということだと思いますので、我々は法律的・制度的にこれを浄化していく取り組みをスタートさせたいと思います。
もともと2009年の政権交代も、それまでの自民党政権下における政府の腐敗や構造的な問題を改善するために我々は政権をお預かりしたつもりでありますが、下野後、自民党政権が復帰して、また先祖返りをしていることが明らかになってきましたので、我々としては改めて「政府浄化法案」を提出する方向で、これから党内の議論を加速させたいと思います。
具体的には七つの法案をこれからまとめていきたいと思いますが、もう既に我々が過去に提出している法案ばかりでありますので、これらをブラッシュアップした上で早急に「政府浄化法案」、7本なので「クリーン7」とか今いろいろ名前を考えていますが、法案を申し上げます。
一つは、既に提出し継続審議となっている法案は、「公文書管理法改正案」「情報公開法改正案」、この2本であります。
それから、以前提出し廃案となった法案ですが、「国有財産法の一部を改正する法律案」。
それから、これは今、希望の党に所属しておられる議員が中心になった法案ですが、「政官接触記録の作成等に関する法律案」。
5本目が、「公益開示法案」。これはちょっと古いのですが、2004年に参議院で提出している法案です。
それから、「公益通報者保護法改正案」。これもその時、日にちは一緒ではないのですが、ほぼセットになって出したものです。
それから、財務省の体質が明らかになってきましたので、改めて「歳入庁設置法案」も検討しなければならないと思っております。
それぞれ中心になってやってきた議員がおりますので、それほど時間をかけずに取りまとめをしていきたいと思います。ちなみに「国有財産法改正案」と「歳入庁設置法案」は私が中心になってやっておりましたので、しっかり対応したいと思います。
あわせて、自民党の二階幹事長は、「財務省のずさんな文書管理の問題は、与党も問題意識を共有しており、何か野党から提案があれば同調したい」というご発言があったと報道されておりますので、今申し上げました「政府浄化法案」には当然賛成していただけるものと思っておりますので、賛成していただけるように協議も申し出ていきたいと思っています。
その「政府浄化法案」のことを一つ申し上げます。
「働き方改革」対案 希望の党との共同提出を検討
【代表】
それからきょう、私たちと希望の党の間で、「働き方改革」の対案がほぼ合意に達すると聞いております。もう事実上合意に達しているのですが、合同会議でその要綱がまとまるということですので、「働き方改革」の対案もこれから出していきたいと思います。
この政府浄化法案と、「働き方改革」の対案、この二つを車の両輪にして国会に当面臨んでいきたいと思います。
総選挙に向けた野党結集の必要性について
【代表】
最後にもう一点ですが、やはり安倍政権、総辞職も当然であり、あり得べしという姿勢で我々は臨んでいきたいと思っております。
当然、新しい首相が誕生すれば、政権の正統性を担保するためにも総選挙はそう遠くないうちに行われなければならないと思っておりますので、改めて野党が結集する必要性を感じておりますので、そう遠くないうちに野党の結集を呼びかけたいと思います。
とりわけ、旧民進党及び旧民主党系の各党及び議員の皆さんには結集を呼びかけていきたいと思っております。