2012年に東北の復興への祈りを込めた開催された仙台万華鏡美術館の「星の万華鏡展」に「星に祈りを」(彩家主宰の下荒磯氏との共作)を出品し「万華鏡楽会賞」を受賞した万華鏡アーティストの小野寺慶子さんが、新作の万華鏡シリーズの展示「光のHANA」を三軒茶屋のステンドグラス彩家で9月14日まで開催している。
小野寺さんの万華鏡ブランドk-glass の制作する万華鏡の中には、1つ1つ違う世界が広がっている。彩家で展示中のシリーズの1つ「惑星シリーズ」を覗くと、思わず息を呑むような、宇宙や大きな海を想わせる圧倒的な深みと、繊細で爆発的な色とパターンが広がる。
今まで日本ではカチャカチャと音の鳴る玩具の万華鏡が一般的でしたが、近年万華鏡はアート作品として見事な進化を遂げてきたと小野寺さんは言う。
200年程前にスコットランドで発明され瞬く間にヨーロッパに広がり、「偉大な哲学的玩具」と評された万華鏡には、偏光学などの科学が詰まっている。筒の中の鏡の角度や枚数、中に入れる物や色のチョイスなど、様々な方法で万華鏡を通して表現をすることができる。
小野寺さんは、10年程前にアートとしての万華鏡を見て以来、いつかは自分の手で万華鏡を作りたいと思うようになり、7年前にまずステンドグラスを習うことを決心。ステンドグラス工房彩家で2年間基礎を学んだ後、万華鏡の制作にとりかかった。
彼女は万華鏡の二度と同じ模様が見れないことの儚さ、すべてが一期一会であることは人生と同じだと言う。万華鏡の中に広がる、心が「無」になるほど綺麗な景色には人を癒す力があるという彼女は、万華鏡を終末医療にも活かしたいと考えている。
小野寺さんの活動は万華鏡の筒を飛び出し、CGのプロフェッショナルである映像クリエーター藤井アキラさんとコラボし、万華鏡と映像と音楽のコラボ作品であるkaleido vision kanataを3年かけて完成させた。Kaleido vision kanataの作品はAppleStoreから1曲ずつアプリとして購入することができる。(http://anista.jp/kanata_project/)
ステンドグラス彩家の他にも、仙台万華鏡美術館と秋葉原の2K540創心万華鏡で小野寺さんの作品を現在見ることができる。 彩家では他にもステンドグラスの作品を見ることができ、ステンドグラスのワークショップの予約なども随時受け付けている。
彩家URL http://irodor-ya.com
小野寺慶子さんURL http://kglassaok2010.wix.com/home
小野寺慶子さんオーダーメイド受付 Email keikoglass@gmail.com