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政治

【総選挙2014・争点の現場「LGBT」】性的マイノリティをめぐる人権問題から選挙の争点を考える

2014/12/12 ▶ VIDEO

今月14日に投開票日を迎える第47回衆院選。

原発再稼働問題、経済政策など様々な争点があるが、大手メディアがあまり取り上げることのない「LGBTをめぐる取り組み」も争点のひとつだ。

LGBTとはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとったもので、性的マイノリティを表す言葉である。

LGBTをめぐる世界の動きでは、ここ2,3年の間に、ヨーロッパの国々やアメリカのいくつかの州で、同性婚が合法化され、最近ではアップルのCEOティム・クック氏がカミングアウトをするなど、存在の可視化が進み活発な議論がなされている。

対する日本では、同性婚や婚姻以外の形でのパートナーシップに関する議論が進んでいる様子はない。先日のレインボープライド愛媛が行った政策調査では、世界の流れとは逆行していると言わざるを得ない回答もあった。

この現状についてどう思うかLGBT当事者で大学生の小川さんにたずねてみた。
すると、「制度的に遅れているのはもちろんだが、支援の声を上げる人が少ないと感じる」という声が聞かれた。さらに、「婚姻の問題の他にも、子どもを育てにくいといった問題もある。」と言う。家族が婚姻制度の基で成り立っている現状では、LGBT当事者が子どもを育てることは難しい。結婚しているカップルやその子どもに適応される社会保障が適応されない、パートナーとの間に養子を迎えることが難しい、といった問題がある。
小川さんは、「もっと多様な家族の形が許容されるべき」だと語る。

衆院選にあたり、NPOレインボープライド愛媛は「性的マイノリティに関する公開質問」を実施した。12月11日の時点で、自民党、民主党、公明党、次世代の党、共産党、社民党が回答している。この調査の中で、「人権問題として同性愛者や性同一性障害者らの性的少数者について取り組んでいくことをどう思われますか?」という設問に対して、自民党は「人権問題として取り組まなくてよい」と回答している。また、「性的少数者の人権を守る施策の必要性についてお聞きします」という設問では、「性同一性障害者への施策は必要だが、同性愛者へは必要がない」という回答を選択している。

この結果に対し、調査を実施したNPOレインボープライド愛媛の代表は、「政権与党である自民党の回答がこのようなもので、大変驚いている。自民党の方々が皆このような考えではないと思うが、党としての回答が性的マイノリティの人権を考慮していないものになってしまったことが残念だ」と話す。一方で、性的マイノリティをめぐる現状を改善する必要性があると回答している政党が多く見られたことも事実だ。今回の衆院選には、ゲイであることを公表している石川大我 前豊島区議会議員が比例東京ブロックで社民党から立候補しており、ゲイ初の国会議員を目指して連日都内各地で演説を行っている。20人に1人は存在すると言われる性的マイノリティの存在は、少しずつではあるが、可視化されてきているようにも思える。

NPOレインボープライド愛媛の代表は、この「性的マイノリティに関する公開質問」での自民党の回答が、大手メディアで大々的に報じられていない状況に言及し、「国民が声を上げ、メディアがこの結果を報じ、問題視することによって、自民党に反省を促し、このような状況を変えていかなければならない」と言う。LGBT当事者の小川さんは、「LGBTフレンドリーな街ができれば」と語る。

2014年7月には、国連の自由権規約委員会が、日本の現状を調査し、同性カップルがDV法(配偶者暴力防止法)によって守られていない点や同性カップルが事実上公営住宅から排除されている点がLGBT差別であるとして改善するよう勧告している。さらに、LGBTに対するステレオタイプな認識を変えるための啓発活動の必要性も指摘している。

2020年にはオリンピックの開催が予定されている日本。多くの外国人観光客が訪れることが予想されるが、国際的に見てLGBTをはじめとする性的マイノリティの置かれてる状況と、それに対する政府の取り組みや周囲の意識はこのままでいいのだろうか。

「LGBTフレンドリー」な街や国づくりを考えることは、多様な人々が暮らしやすい国へと日本を変えるひとつのきっかけになるのではないだろうか。

レインボープライド愛媛 2014年衆議院議員選挙「性的マイノリティに関する公開質問」
http://blogs.yahoo.co.jp/project_gl05/65086604.html

国連自由権規約委員会による調査結果と勧告(アムネスティによる日本語版まとめ)
http://www.amnesty.or.jp/library/report/pdf/CCPR2014_concluding_observations.pdf

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