2017/01/16 公式動画
【シリーズ】『双葉郡の今を知っていますか? 〜 震災から5年 広野町視察ツアー&双葉郡未来会議 広野町編〜』

昨年の2月、双葉郡未来会議のスピンオフ企画で開催された
広野町の視察ツアーに参加しました。この日は雪もぱらつく
とても寒い日でしたが、広野駅の待合室の椅子の手作り
クッションになんだか温かさを感じたのを今でも覚えています。

まず最初に訪れたのが、町役場の前に出来た複合商業施設
『ひろのてらす』です。この時はまだオープン前でしたが、
ちょうど一ヶ月後の3月5日にオープンしました。
広野町は震災後スーパー等が撤退してしまい、住民の方は
遠くまで買い物に行かなくてはならず不便を強いられていましたが、
少しでも住民の帰還を促進する為にと町役場前に大手スーパーの
AEONや飲食店、クリーニング店などが入った商業施設が出来ました。
この事は昨年の広野町の動きの中ではとても大きいものになったようです。


そこからふたば未来学園に向かう途中に巨大防潮堤の建設現場を通りかかり
許可を得て見学させて頂く事が出来ました。海が綺麗な広野町。
しかし、東日本大震災では大きな津波被害も起きてしまい広野駅の東側が
浸水してしまう程でした。それもあり沿岸部では巨大防潮堤が建設されているの
ですが外からはその奥に海があるということがわからないほどです。
見える景色がきっと大きく変わってしまったと思います。
町の人達はどんな思いでいるのでしょうか。

その後、ふたば未来学園に伺い直接生徒さんからのお話も聞く事が出来ました。
ふたば未来学園は、震災後分断化してしまった教育現場を地域で取り戻す為に
2015年4月に開校しました。中高一貫で復興に向けての人材育成の場として
福島県内で初めてスーパーグローバルハイスクールにも指定されており、
生徒さん達は海外研修等も受けグローバルな教育を受ける事が出来ています。
現在は広野中学校を間借りしていますが、平成31年4月新校舎開校に向けての
準備が進められています。
この日お会いした皆さんはすごく前向きで、この子達が未来への希望を担って
くれているのだなと胸が熱くなりましたが、一方で前向きになれない地域の
子ども達はどんな思いですごしているのかも気になりました。
またこの日はバレンタインデーも近く、生徒さんたちが手作りのチョコレート
マフィンを用意してくれていてすごく嬉しかったです。


そこから防災緑地の建設現場やJ-ヴィレッジ、火力発電所も見学させて
頂く事が出来て、それぞれで普段見れない場所を見せて頂いたり、
担当の方からいろいろなお話をお聞きする事ができました。
どれも普段自分だけでは入れないようなところも、地元の方の案内により
行く事が出来てとても貴重な場となりました。

広野町は東京電力福島第一原発から30km圏内に位置しており、
原発事故直後は緊急時避難準備区域に指定されてましたが、
2011年9月には解除され、
商業施設や学校や保育所なども再開され、
現在は町の約半数の人達が
戻っています。
この日の昼食は広野町にあるレストランでみんなで
唐揚げ定食を食べました。
町は少しずつ再開していました。

また、昨年の11月には広野町の公民館で双葉郡未来会議が開催されました。
双葉郡未来会議は2015年12月から開始されており、震災以降離れて
しまった
8町村の住民同士が繋がり情報や問題を共有し、
役立てる民間レベルの
寄り合いの場です。
この時は双葉郡8町村の人達が集まり現状報告を行ったり、福島県内、県外の
人達が『恊働』をテーマに何が出来るか
探りあいながらそれぞれがしたい事、
出来る事をみんなで考えました。そこからまた新しい未来への種が生まれて
いる気がします。
その日の夜は広野町の双葉邸さんで懇親会を行いました。
とても素敵なお店で、お料理もおいしくて、みんなで楽しく呑みました。
こういう場所があることすら行かないとなかなかわからない事でした。


間もなく震災から6年が経ちます。
今年は双葉郡の中でも多くのエリアで
避難解除がされる予定です。
まずは福島の今を知りながら、未来の為に今できることを一緒に
考えていきたいと思います。

 

プロデュース :城島めぐみ
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