2016/02/01 国際
評論家の宮崎正弘氏が警告 中国崩壊のカウントダウン

世界を駆け回り、独自の情報網を持つ評論家の宮崎正弘氏が1月20日に都内・「正論を聞く集い」にて講演した。

 

以下、宮崎氏講演のダイジェスト版。

 

「独裁国家は権力闘争はつきものだが、いまの中国の権力闘争はイデオロギー対立・人脈対立が全然ない。金と女をめぐる争いだ。習近平がこの三年でやったのは、他の派閥の利権を全部召し上げる闘いだ。周永康は石油派のボスといわれた。検事・警察・裁判所の最終決定権は習近平が握っている。石油利権をみんな漁って、上納システムを作って、本人は1兆4000億円ぐらいはため込んでいただろう……といわれている。中国は上に献金する。日本で云えば暴力団のシステムで、子分からどんどん上がっていって山口組のボスに上納される。たとえば、副市長が市長になる、将軍になるにはその地位に見合った相場がある。中将が大将になるには相場のお金を支払わなければならない。軍隊は最も腐敗しているところで、武器庫をあけたらカラだったとか、戦闘機が基地にあるはずなのにスクラップされて業者に売られていたとか…ということがある。軍事物資が入ってきたら、半分は部隊長が横流しにする。訓練用に入ってくるガソリンも横流ししてしまう。

 

石油利権の話だが、周永康は江沢民派だがみな失脚した。鉄道利権を握っていた劉志軍も粛正した。彼が貯め込んだお金は1兆2000億円といわれている。新幹線を一つ創るのに当時6兆かかるといわれ、いまはプラス6兆円であちこち創った。中国の賄賂の相場は20%に決まっている。業者は手抜きをする。鉄工を十本いれるところを一本にするとか。だから、ビルや橋は崩れ落ちる。橋桁が落ちたことがあったが、鉄骨が入っていると思ったら、生ゴミが入っていた。

 

次ぎに狙ったのが石炭利権。中国の発電の72%が石炭をくべた火力発電だ。石炭利権を牛耳っていたのが、胡錦濤の秘書役だった令計画だ。彼もとっつかまった。水力発電を握っていたのが、李鵬・元首相の娘・李小琳。令計画の末弟が令完成だ。2700の秘密ファイルを以てアメリカに逃げた。中国はこれがバレたら大変だと100人の暗殺団を送り込んだ。米国の知るところとなって、FBIに保護されている。この秘密は米国に伝わっているということだ。

 

次ぎに通信に手をつけた。これを牛耳っていたのが江沢民の息子・江綿恒だ。これも失脚した。

 

大物だけで460人、失脚した。公務員の末端に至ると、13万人が失脚・更迭・左遷。血を流さない文革だ。この結果、行政の人たちが判子を押せなくなった。判子を押せば賄賂を受け取ったと思われるからだ。

 

ポストは相場がある。みんな3年前に買ったポストなのに、この3年間、一銭も入らない。来年10月、党大会がある。あと、1年半で元をとらないといけないが、反腐敗などといって、綱紀粛正の憂き目に遭っていて、みんな不満たらたら。習近平は完全に権力を掌握したという報道もあるが、まだ危ない橋を渡っている。」

 

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