2015/11/02 社会
溝口敦さん、久保利英明・弁護士が特派員協会で会見 「山口組『百年目の分裂』全内幕を完全暴露する!」

山口組は1915年、初代・山口春吉によって神戸市兵庫区に設立された。それから100年たち、今年、二派に分裂した。山口組本家は70人余の直系組長を擁していたが、今回の分裂劇ではそのうち13人が叛旗を翻し、「神戸山口組」を別に立てた。叛旗を翻した中心人物が組内最多の組員数を誇る山健組・井上邦雄組長(山口組の若頭補佐だった)だ。

 

ノンフィクションライターで長きにわたって暴力団を追ってきた溝口敦氏が10月20日、日本外国特派員協会にて会見を行った。

 

溝口氏は山口組分裂の要因を「金と人事」にあると指摘した。

 

山口組は親分-子分、兄-舎弟の盃で組織を固めているが、その実態は有力団体の連合体だ。全国およそ百の団体が集まり、山口組本家を形成しているという。溝口氏によれば、こうした有力団体の組長はそれぞれ「直系組長」「直参」と呼ばれ、彼らが率いる組は警察により「二次団体」と名付けられ、以下、五次団体くらいまでピラミッド型の親分-子分関係が上下に重なっているという。

 

直系組長たちは一人あたり月に115万円の会費を納め、積立金が月10万円あるという。その他に、飲料水とか日用雑貨品の半強制的な購入があり、これに50万円前後の金を毎月払っている。また、毎年、直系組長たちは、お中元・お歳暮の時期に司忍組長に対してプレゼントをする。お中元は合計5000万円で、お歳暮は1億円。そし司組長の誕生日にも1億円をプレゼントするのだという。田岡一雄3代目組長時代は会費が2000円だったことを考えると、べらぼうに値上がりした上納金に、反発した勢力が脱退したわけだ。そして、神戸山口組は本家に比べて10分の1程度の会費で済ませられるシステムをとった。

 

人事はというと、「組長、若頭、若頭補佐という風に『弘道会』が独占し、そのことにより、6代目、7代目、8代目まで”弘道会系”が組長を独占するのではないかという危惧がある」が故に弘道会以外の組が反発したという。

 

最後に溝口氏は今後の展望を次のように語った。

 

「現在のところ勢力比は”7対3”で『6代目山口組』が優勢だが、勢いとか人気の点で、どうも『神戸山口組』が優勢なんじゃなかろうか、ゆくゆくは”五分五分”になり、最終的には割って出た側の『神戸山口組』が勝ってしまうんではなかろうかという風に私自身は観測している。」

 

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