2015/02/08 地域
住民の声を届ける!【放射性廃棄物仮設焼却場問題】

何回かにわたってお伝えしている、福島県二本松市の東和地区に降って沸いた放射性廃棄物の仮設焼却場建設問題は、ついに最初の山場を迎えた。

 

2月6日、地元住民の有志らで作る「夏無(なつなし)沼と東和の環境を考える会」が、施設の建設に反対する住民から集めた7,500筆を超える署名を、焼却場を管轄する広域行政組合長である二本松市長に手渡し、改めて建設計画の白紙撤回を求めた。

「考える会」の集計では、東和地域住民の署名数は4,455筆にのぼり、これは地域の現住人口の70%を超える圧倒的な数字だが、住民が数字にこだわるのには理由がある。

12月に行われた地元住民を対象とした説明会の場で、住民からの質問に対し、市長は「住民の過半数を超えるような反対があれば、強引に建設を進めるようなことはしない」と明言していたからだ。

 

結果は、目標としてきた地元住民の過半数を大きく上回る形となり、住民を無視して一方的に進められた今回の計画に対する地元の「怒り」が、署名の数となってハッキリ表れたと言える。

市長は署名提出時のやり取りの中でも、「私の言葉に二言はありません」と言い切っており、今後この署名の結果をどう判断し、行政組合や環境省との調整をどう行っていくのか、判断を迫られる時期にあることは間違いない。

 

市長、そして行政側の決断のときを、住民は固唾を呑んで見守っている。

 

 

プロデュース :服部浩幸
Comment

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  • 二本松市民として 2015-02-08 02:07:45
    二本松は農業が盛んな地域なのに、どうして今さらこんな話が出てくるのかわかりません。
    市は市民を守る側に立たなければならないし、そうあるべきだと思います。
    今でも地元産の農作物を買うのには抵抗があるのに、焼却施設ができてしまったら怖くて食べられなくなってしまいます。
    農家の方の気持ちを思うと、とてもつらいです。
    私たち市民に対して、原発事故で受けた傷をえぐるようなことはもうしないでほしい。

    心からそう思います。
  • 山部薮人 2015-02-08 19:08:31
    なぜ二本松に焼却施設を作るのか、全ての今回の原発事故で発生した放射性物質は発生現地へ戻すのが当たり前の事。原発の東電敷地で処理するのが道理です。原発や原発事故を金銭を得る手段にされて施設を東和に作るのは迷惑の上塗りだ。この地の農業や健康に大打撃を受けてしまうので絶対反対です。
  • 木幡のにゃんにゃん 2015-05-30 22:07:08
    8000ベクレル以下は市町村で処分。だから放射能仮処分場が必要だとか。原発事故による放射能公害で痛みを受けた我々が迷惑施設による放射能不安をうけなくてはならないのか。怒りが込み上げてきます。第一次安倍政権時に国会で全電源喪失の危険性が指摘されていたのに安倍首相は全電源喪失事故はあり得ないと答弁していました。怒り
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