2014/12/13 政治
【総選挙2014】安倍晋三・首相が英紙Economistに登場 農協改革やTPP推進を明言 慰安婦強制にも言及

安倍晋三・首相は英紙「Economist」のインタビューに応え、12月5日に記事が掲載された。海外メディアとあってか、安倍首相はかなり踏み込んだ発言をしており、反響を呼んでいる。

農協改革に着手する?!

「選挙後の政策はどのようなものになるのでしょうか?アベノミクスに疑問が多々出て来たところであなたは選挙に突入したわけです。多くの日本人はあなたがただ権力を固めてより長く政権を維持するために選挙をやるのだと思っていますが、では選挙後にあなたはその権力を使ってなにをするのですか?」

 

という同紙の質問に対し、安倍首相は

 

「私に与えられた使命は日本に経済力を取り戻すこと、デフレを脱却して経済を成長させることです。今後はより成長戦略を押し進めることを強調することが出来るでしょう。たとえば、何十年ものあいだ、電力市場の規制緩和についても、農協(JA)を改革することについても、なにも成されて来ませんでした。私はこの分野を変えて行くつもりです。選挙後により強い権力を得て、つまり選挙に勝つことで、こうした改革をより強力に押し進めることが出来ます。医療の分野での改革もあります。それに労働法制の改革も待ったなしです。時間は止められないし、我が国ではすでに人口減少が始まっているのです」

 

と述べ、選挙後に、自民党の支持母体である農協(JA)の改革に着手することを表明した。

TPP推進を明言

「TPPについてですが、共和党が下院を征した今、これが二大政党が共同でできる唯一の議題になっているように思われます。オバマ大統領がこれをさらに推進することが予想されるわけですが、そうなると日本がこの協定を結ばない言い訳はなくなるように思われますが?」

 

という質問に対して、安倍首相は

 

「TPP交渉に参加している国のなかで、私がもっとも強いリーダーだと思います」

 

と自画自賛した上で、

 

「だからこそ速やかな結論に至るでしょう。昨年のサミットでも今年のサミットでも、私は交渉を柔軟に進めるよう指示を出しています。この強い決意が、速やかな結論に結びつくと思います。」

 

と述べ、TPP推進の立場を明言した。

慰安婦問題 

「(慰安婦について)あなたは女性たちが強制されたことを認めますか?日本軍の前線に多くの女性がいたことは事実ですし、それも世界中ででした。日本から来た女性もいたわけです。なかには自分の意志で選んだ人もいるでしょうが、強制された人も多かったはずです。あなたはその現実を認めるつもりはありますか?」

 

という質問に対して安倍首相は

 

「私の最初の政権の時以来、日本政府の公式見解は明確ですし、それは閣議決定を経たものです。女性たちを連行したり強制した部隊があったということを示す公式記録が存在しない。これは私個人ではなく、日本政府の見解なのです。もはや当時の安倍政権だけの責任ではありません。その後の民主党政権も同じ見解を踏襲し、変更はされていませんから。」

 

と述べ、いわゆる狭義の強制性(慰安婦の奴隷狩り的連行)を従来通り否定したものの、

 

「しかし私の…私自身は、当時に兵隊たち個々人がやった犯罪行為ならあっただろうと思っています。」

 

と語り、個々の日本軍兵士が慰安婦を強制した可能性について認めた。

歴史問題

「最後の質問はこの建物[安倍氏が住むことを拒否している総理大臣公邸、旧総理大臣官邸]についてです。もちろんここは1932年に犬養毅首相が暗殺された場であり、そこから日本と日本の文民政治の暗い時代が始まり、その時代の亡霊が今もこの地域では深い禍根を残していて、来年の70周年で再び浮かび上がってくることでしょう。日本の総理大臣としてあなたは、そうした亡霊を鎮めて日本がこの地域と世界全体のなかで前向きな役割を果たす軌道を作ることに自信がありますか?」

 

というツッコミに対して、安倍首相はまず

 

「あなたは幽霊とおっしゃいますが、幽霊なんていませんよね。幽霊なんて想像の産物に過ぎないのです。」

 

と、ボケともとれる応えをしてから、

 

「そしてそのことこそ、日本が第二次大戦の終戦から70年かけて乗り越えて来たことの証なのです。日本は自由と民主主義と国際法を重視する国ですし、なによりも平和を愛する国です。それに日本が主張することはアジアのほとんどの国から支持されて来ています。私たちの政策は国際協調の精神に基づいています。私たちの積極的平和主義もアジアの多くの国に支持されているのです。ですから来年は、私は日本がこの地域にもっと積極的に関わって行く年にしようと思っています。日本は平和を愛し、平和にもっと貢献する国だと示すのです。それもより具体的なやり方で。」

 

と今後の日本の役割について力説した。

 

英文翻訳:藤原敏史・監督

 

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